結納

ウエディング用語 ~ま~

ま|用語

マーキースカット

マーキースは、英語で「伯爵夫人」を意味しており、マーキースカット(marquise cut)とは、宝石のブリリアントカットの一種のことです。フランス国王のルイ15世は、愛妾のポンパドゥール夫人が貴族出身でなかったことからマーキース(伯爵)の称号を与えました。縦長の楕円形で両端が細く尖った形状のカッティングのことをいいます。上から見ると船のような形をしています。それはこの頃パリに現れた船形のカットをマーキースと呼ぶようになったといいます。アンティークで気品あるシルエットです。マーキーズと表記されることもあります。

マーセライズ加工

マーセライズ加工(mercerization)とは、綿織編物にシルクのような光沢感と高級感を与えることのできる加工方法です。綿は比較的低い温度で強いアルカリに触れると膨らんでしまう性質があります。まず綿生地や綿糸に張力を加え、同時に水酸化ナトリウム溶液を含侵させます。繊維表面の平滑性が高まり光沢が増えるのです。その後中和して乾かすと、シルクのような光沢感や高級感を与えることができるのです。また強度を持たせて皺や型崩れがしにくくなります。色持ちのよさも与えることもできるようになります。この加工がされた綿(コットン)生地をマーセライズドコットン(mercerized cotton)と呼びます。これはテイルコート(燕尾服)用のベストなどに用いられる素材のひとつです。

マーメイドライン

マーメイドライン(mermaid line)とは、上半身から腰、膝のあたりまでぴったりと体にフィットし、膝下からギャザーやフレアを入れて裾が広がっているコンシャスなシルエットのドレスのことをいいます。女性特有の美しくやわらかいラインを引き出します。このようなシルエットは大人っぽく優雅な雰囲気を演出できます。特に背が高い方におすすめのデザインです。また、ブーケにはクレッセントやキャスケードがおすすめです。マーメイドとは人魚の意味で、裾を尾ひれに見立て、ドレスラインが人魚のように見えることが名前の由来です。フランス語で「魚のライン」という意味のリーニュポワソン(ligne poisson)と同義です。

前撮り

結婚式よりも前に記念撮影の機会を別に用意することです。結婚式当日はスケジュールの関係でなかなかゆっくり写真を撮る時間が用意できません。結婚式では着ないけれども、写真だけは取りたい衣装がある、という方におすすめです。前撮りではなく別撮りという場合もあります。前撮りにも様々な形式があります。ガーデンや海などアウトドアで撮影するロケーションフォト、チャペルで実際の結婚式を想定して撮影するフォトウェディング、フォトスタジオで撮影する記念撮影などがあります。前撮りには、撮影料の他に、衣装レンタル代やヘアメイク代などがかかる場合もあります。しかしセットプランとしてパッケージ料金になっていることが多いので確認しておきましょう。結婚式当日と同じ衣装で前撮りすれば、ヘアメイクのリハーサルを兼ねることもできます。

巻き薔薇

巻き薔薇とは装飾品の一つです。布を巻くことでまるで本当の薔薇のような形を模した装飾品です。生地はウェディングドレスと同じ素材、もしくはそれに近い、似たような生地で作られることが一般的です。巻き薔薇を付ける場所としては、さりげなく薔薇の華やかさがアピールできる胸や肩などの位置が一般的でしょう。巻き薔薇は布を巻いて作られるため、あまり大きなサイズの巻き薔薇はありません。また、衣装屋が用意した巻き薔薇ではなく、ショップなどで市販されている巻き薔薇は、サテンのリボンを巻いて作られているものが多いです。

松魚節

松魚節(まつうおぶし)とは、結納の際に贈られる結納品のひとつであり、鰹節のことをいいます。9品目に含まれるが、略式結納の7品目には含まれません。松魚節とは、鰹節の切り口が松の樹の年輪に似ていることから、松の緑の気高さを讃える意味でそう呼ばれています。普通、雄節(背節)と雌節(腹節)を一組にして贈ります。鰹節は縁起のよいものとして度々慶事に用いられます。それは雄節と雌節を合わせて夫婦一対を意味していたり、合わせた形が亀の甲に似ていたりしていることなどが理由です。また、鰹節はたくましい男性の象徴とさています。そのため丈夫で元気な子供を産み育てるように、との祈願の意味も込められることがあります。また、鰹節は栄養価が高く保存食でもあります。このことから、不時に備えての食料としても贈られていました。鰹節の雅語として他に、嘉津男婦志、勝男武士、勝男節、と書く地方もあります。

マット仕上げ

マット仕上げとは、つやを感じさせない、地金の表面仕上げ方法のひとつです。表面の仕上げや研磨の仕方によって多くの種類に分類することができます。コンプレッサーによる圧縮空気を利用して、研磨剤を金属の表面に吹き付けることで荒らすブラスト処理や、ブラシやサンドペーパーなどを使って表面に傷をつける方法があります。他にも、布を重ねた研磨輪を利用して、高速回転によって研磨するバフ研磨、研磨剤を含んだ腐食性のある溶液を噴射させることで研磨する液体ホーニングなどの方法があります。表面の仕上げの種類としては、ヘアライン仕上げやサテン仕上げなどがあります。特徴としては、表面に非常に細かな凹凸を刻むことによって光を乱反射させることが挙げられます。こうすることでしっとりとして落ち着いた質感と鈍く光る輝きを表現できるのです。またマット仕上げは梨地仕上げ、つや消し、とも呼ばれます。梨地というのは、果物の梨の表面のように、ザラザラした質感に由来しています。

マフ

マフ(muff)とは、円筒形の防寒具のことです。毛皮などから作られています。両手を入れて暖める女性用の小物となっています。マフは指輪などをして手袋ができないときに使用されるものです。マフにも様々な種類があります。中にはマフの内側にポケットがついた物もあるのです。また、ピーコートやトレーナーなどのポケットに例がみられるように、たて筒状のポケットのことをマフポケットと呼ぶこともあります。しかし防寒のためだけでなく、装飾的な意味合いでも用いられています。イブニングドレスなどに合わせることも多く、エレガントな雰囲気を表現できます。

マリアベール

マリアベール(mariaveil)とは、花嫁が使用するベールの一種です。まず顔を隠さないようにすることが重要です。ベールの端を頭の上に被せて、ほほの横にベールの端がくるように着用します。名前の起源は、聖母マリアが召したベールであると言われています。マリアベールには縁に大きな刺繍が施されていることが多いです。そのため、ドレスがシンプルな場合でも全体的にゴージャスな雰囲気を演出することもできます。しかし顔を隠さないため、教会式の挙式の場合、フェイスアップの儀式ができません。このような事情からマリアベールを禁止している教会もあるので事前に確認をしておくと良いでしょう。

マリエ

マリエ(Mari'ee)とは、フランス語で「結婚、嫁ぐこと」を意味している言葉です。もともとマリエという言葉は、ロープ・ド・マリエ(Robe de Mari'ee)という言葉だったのです。これは新婦が、結婚式において着用する花嫁衣裳全体を指しているのです。よってこのロープ・ド・マリエという言葉は、英語のウェディング・ドレスと同義語として使われているのです。日本では、ロープ・ド・マリエという名称が長いため、これを略して、マリエをウェディングドレスの意味で、和製仏語として使われる場合も多くあります。

マリッジブルー

マリッジブルー(marriage blue)とは、情緒不安定や躁鬱状態に結婚前に陥ってしまうことです。原因は結婚式の準備、新生活への緊張と不安、相手とのすれ違いや不満などが言われています。生活の節目に不安な気持ちになることは誰でもあります。この問題を解決するためには第三者や親しい友人に相談したり、二人で十分なコミュニケーションをとったりするとよいです。それでもまだ直らない場合はカウンセリングを受けたり、医師に相談してみたりするといいでしょう。本当は幸福でいっぱいであるはずの結婚を思い悩んでしまい、本当に結婚して良いのかどうかためらってしまいます。女性がこのマリッジブルーになってしまうことが多いですが、男性もマリッジブルーになる可能性があります。マリッジブルーという言葉は和製英語です。他にもエンゲージブルー、ウェディングブルー、などともいいます。

マリッジリング

マリッジリングとは、結婚の後に新郎新婦が左手の薬指にはめる結婚指輪のことです。このマリッジリングは結婚式の誓約後に指輪を交換します。日本では結婚指輪をマリッジリング(marriage ring)と呼ぶのが一般的ですが、正しくはウェディングバンド(wedding band)やウェディングリング(Wedding Ring)と呼ぶことが正しいのです。マリッジリングは特別な場合を除き、常に身に着けることになるので飽きないデザインがお勧めです。具体的には平打リングや甲丸リングをベースに、シンプルにアレンジした飽きのこないデザインがよいでしょう。今や一般的となったこのマリッジリングは、古代ローマの時代から取り交わされるようになったとされています。当初マリッジリングの素材は鉄でしたが、その後金へ移り変わっていきます。日本ではプラチナが主流ですが、欧米では現在でも金のマリッジリングが主流です。ではなぜマリッジリングを左手の薬指にはめるようになったのでしょうか。これにはいくつかの説があります。一つは11世紀頃、教会が結婚指輪に祝福を与えるようになったのと同時に結婚指輪を左手の薬指にはめる習慣が生まれた、とされる説です。
また、古代エジプトの言い伝えにある、左手薬指の血管が直接心臓と繋がっているということから左手の薬指にマリッジリングをするようになったという説もあります。他にも西洋では指輪をはめる指によってそれぞれの意味を持たせるという習慣があります。中でも左手には「信頼と服従」という意味があり、薬指には「愛情」という意味があります。このことからマリッジリングを左手薬指にする習慣がはじまったとも言われています。また左手と薬指だけでなく指輪にも意味があります。継ぎ目のない「輪」は、尽きることのない愛情を表し、特にマリッジリングには「誠実、貞節」の意味がこめられています。これらの気持ちは、配偶者に対してだけではなく、神に対しても誓うことになっています。

丸帯

丸帯(まるおび)とは女帯の一種です。現在では、舞妓の衣装や婚礼衣装として用いられていることがほとんどです。しかし戦前までは最も格式の高い、第一礼装用の帯とされていました。丸帯の文様は大変豪華で、金や銀が織り込まれています。帯の大きさも普通のサイズではありません。広幅地と呼ばれる、普通の帯の2倍の幅で織り二つ折にした後、帯芯を入れて仕立てます。こうすることで表だけでなく裏にも文様ができ、縫い目も片方だけにすることができます。一般的な丸帯の幅は65cm~70cm、長さ4m~4.5mです。表裏に文様があるのでどのような結び方も可能になります。

マンダリンスリーブ

マンダリンスリーブ(mandarin sleeve)とは、長袖のシルエットのひとつです。肩から肘(ひじ)までは腕にフィットしていて、肘から袖口にかけてゆるやかに広がっている袖のことです。ウェディングドレスでは、軽やかで透けて見えるレース生地や、シフォン、オーガンジーなどを用いてマンダリンスリーブを作ります。このマンダリンスリーブは大人っぽく、優雅な雰囲気を表現することができます。このマンダリンとは、元々中国清朝時代の高級史のことです。彼らが着用していた官服に由来しているため、マンダリンスリーブと呼ぶようになったのです。しかし当時の官服は今のマンダリンスリーブとは少し異なっています。当時の官服は肘からではなく、全体的にゆったりとした広袖で、着用者の階級を示すための豪華な中国刺繍が前身頃と後身頃に施されていました。