伝統文化
古代チャモロの人々は東南アジア方面から海を渡って島に住みついて独自の文化を営んでいました。しかし、古代チャモロの人々はヨーロッパ人の到来とともにその姿を消していきました。そしてその後も疫病、戦争、カトリック教への改宗など様々な出来事により、伝統文化も大きく変化していきました。
1899年にドイツはスペインから北マリアナ諸島を買収しますが、ドイツの支配は第一次世界大戦までしか続きませんでした。代わって第一次世界大戦時には、日本が統治受任国に就任します。日本人が初めて島に上陸したときは、マリアナ諸島には約4000人のチャモロ人がいました。しかし、第二次世界大戦の直前には日本人と移民労働者が4万5000人を超え、対するチャモロ人の人口は減り、先住民文化は衰退していきました。
多くの苦難はありましたが、それでもチャモロ語をはじめ、古代からの伝統や習慣は現在も残されています。その多くは土地や海に対する畏敬の念に基づいたものです。ジャングルへのハイキングや、サンゴ礁や外洋で釣りをするときには、「タオタオモナ」の霊(先祖の霊)に敬意を払う習わしが今日でもあります。結婚式で訪れた際にはこれらの伝統文化に触れる機会もあることでしょう。
一方、カロリニアン文化はチャモロに比べると古来の姿をより強く現在にとどめています。伝統舞踊、機織りや工芸、カヌー作り、海洋技術といった伝統文化が現在でも生活の一部として息づいています。ウエディングでは伝統文化を体験してみるのも良い記念となります。
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