結納

キレイ学のススメ ~ビューティー20~

ビューティー20|西村有紀子 キレイ学のススメ

夢をかなえるゾウ

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは慶応義塾大学経済学部卒、ベストセラー本『ウケる技術』の著者水野敬也氏の『夢をかなえるゾウ』です。
関西弁のゾウの形をした自称“神”ガネーシャが夢をなくしたサラリーマンのメンター的存在になり、数々の課題を与えていくというストーリー仕立ての、自己啓発本です。すでに20万部を突破し、ドラマ化も決定しています。同じくベストセラーの『ユダヤ人大富豪の教え』等と同じパターンのストーリー本ですが、ガネーシャの関西弁の妙と、次々に登場する歴史上の成功者達の名言が独特なコントラストを織り成し、オリジナルの世界を創り出しています。“普通”から脱却したいと思う多くの人たちに失敗を繰り返しながらも、成功へ近づくには?の基本的な世の中の原理原則を説いてくれます。
おもしろおかしく学べる1冊としては、こういうタッチもありなのではないでしょうか?堅苦しいビジネス書はちょっと・・という人におススメです。(でも中身はビジネス書ですよ。)


アンダーラインポイント

「ワシ、『希望』集めてんねん。全然モノにならんやつから『希望』集めて、筋のええ子に全部あげてんねん。そないしてえこひいきしとんねん。だからスゴイヤツってめっちゃスゴなるし、ダメなやつは徹底的にダメになんねん」

「成功しないための一番重要な要素はな、『人の言うことを聞かない』や。そんなもん、あたり前やろ。成功するような自分に変わりたいと思とって、でも今までずっと変われへんかったちゅうことは、それはつまり、『自分の考え方にしがみついとる』ちゅうことやんか。

「ええか?お金いうんはやな、人を喜ばせて、幸せにした分だけもらうもんや。せやからお金持ちに『なる』んは、みんなをめっちゃ喜ばせたいて思てるやつやねん。」

『ビジネスの得意なやつは、人の欲を満たすことが得意なやつ』てな。人にはどんな欲があって、何を望んでいるか、そのことが見抜けるやつ、(以下略)

「本気で変わろ思たら、意識を変えようとしたらあかん。意識やのうて『具体的な何か』を変えなあかん。具体的な、何かをな」

自分がこうするて決めたことを実行し続けるためには、そうせざるを得ないような環境を作らなあかんということや。

自分らは、お金も、名声も、地位も、名誉も、自分で手に入れてる思てるかも分からんけど、ちゃうで。むしろ逆やで。お金は他人がお前にくれるもんやろ。名声は、他人がお前を認めたからくれるもんやろ。全部、他人がお前に与えてくれるもんなんや。


目次
なし

私の携帯電話にもゾウの神様がぶら下がっています。

佐藤可士和の超整理術

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメはアートディレクター、クリエイティブディレクターとしてスマップのアートワークや、キリン極生の商品開発から広告キャンペーンの成功で有名な、佐藤可士和氏の『佐藤可士和の超整理術』です。なぜ、アートディレクターが整理術なのか?ここに述べられているのは整理のための整理ではなく、快適に生きるための本質的な方法論であり、空間から仕事上の問題、人間関係にいたるまであらゆる場面に応用できる、整理術です。
整理を徹底することで判断力が研ぎ澄まされ、仕事のスキルが格段にあがり、仕事もプライベートも充実させることができる、それが佐藤可士和流なのです。自分なりのフレームを構築した上で、物事のプライオリティをはっきりさせ、余分なものを捨てる。今流行の思考傾向の最先端です。ぜひ、勝間氏の著書と読み比べてみてください。共通点と、それぞれの独自性が新鮮です。


アンダーラインポイント

商品の本質をきっちり捉えて効果的に表現してこそ、心に残るものを作ることができる。大切なのは自己表現じゃなく、どう人々に伝えるか-つまり、デザインやビジュアルの力を使って、本当に伝えたいことを相手に届けることではじめて、広告は機能するのだと自覚したのです。

なぜこのデザインにしたのかという過程を相手に理路整然と語れるように、自分の思考回路の整理をきっちり行うようにしたら、作品からあいまいな部分がどんどん消えていきました。頭の中に1点の曇りもなくなると、目的がフォーカスされて、ピッと論理の筋道が通ったのです。

1、 状況把握/対象(クライアント)を問診して、現状に関する情報を得る。
2、 視点導入/情報に、ある視点を持ち込んで並べ替え、問題の本質を突き止める。
3、 課題設定/問題解決のために、クリアすべき課題を設定する。

プライオリティをつけていらないものを捨てたりすることで、あいまいな部分をなくしていきます。これがこうだからこうなる、というふうに関係性を見出し、整合性がとれるように整理していく。

“マクロに引いて見る”ことで問題の本質を浮かび上がらせましたが、“反対側から捉えてみる”ということもまた、視点を見つけるうえでの重要なキーワードなのです。

1、 アイテムを並べてみる
2、 プライオリティをつける
3、 いらないものを捨てる

僕は、企業のブランディングに携わることが多いのですが、大切なのは“相手の心の中に、ブランドイメージを構築する”ことだと考えています。


目次

まえがき
1章 問題解決のための“超”整理術
2章 すべては整理から始まる
3章 レベル1「空間」の整理術-プライオリティをつける
4章 レベル2「情報」の整理術-独自の視点を導入する
5章 レベル3「思考」の整理術-思考を情報化する
6章 整理術は、新しいアイディアの扉を開く

佐藤氏のオフィスの写真には驚きました。ここまで何もないのはさすがです。

ブスの「力」

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは18歳で銀座のクラブにホステスとしてデビューし、型破りの接客術でナンバーワンホステスとなり伝説的な人気を誇り、現在3つの店のオーナーママである石川香氏の『ブスの「力」』です。ルックス→ダメ、才能→なしのホステスであった著者が、銀座の常識を覆した逆転の法則。お客様にも「ブス、あっちへ行け」とまで言われても、最後には自分の指名客にしてしまうことも、しばしば。銀座にあっては美しいことは「普通」であり、さほどのアドバンテージにはなりません。著者は、容姿は若干のハンデがありましたが、他のホステスにはない「癒し」を追求し、自分自身のキャラクターにあった「笑い」を取り入れた接客で、勝ちにいったのです。
人との比較は成長を止め、「壁」は、意識をしなくなったときにつきにけられる。持ち前の明るさと粘り強さで、「何も持っていなかった両手」にたくさんのものを掴んだ著者の、真の「サービス精神」の磨き方に注目です。コンプレックスに悩んでいる人、サービス業に従事している人は、ぜひ読んでみて下さい。


アンダーラインポイント

人生はいつだって本番です。

きっと私の強みは、できないことがやたら多いことや何も持っていなかったことにあるんだと思います。なぜかといえば、そういう条件であれば諦めからスタートするから反対に諦めないでいられるからです。

両手いっぱい荷物を抱えていては、何もつかめません。何も持っていない。だからいろんなものをつかめる。銀座には、なまじ美貌や才能があるばかりに、それに振り回されている人が少なからずいます。きっと失いたくないという思いから、新たな可能性をつかめないのでしょう。

平均値をめざしながら誰かの目をひく個性なんて得られないはずです。

マイナスと思われる自分のブスッぷりを、お笑いキャラという魅力に変えていく工夫と努力に、私にしか出せない個性が磨かれたんだと思います。

ホステス時代に、
「三ヶ月、毎日同伴できる?」
とママから挑戦的に言われたので、
「できます」
と即答してしまったことがありました。言ってはみたものの、内心冷や汗ものです。毎日違う人と3ヶ月も同伴なんて冷静に考えれば難しい。でも最後は成し遂げました。そして、それは3ヶ月で終わらず、その後もお店を辞める数年間も続いたのです。

銀座では美しいことは、それだけで価値があります。だからといって、それが成功へのドアを開くマスターキーにはなりえません。なぜなら美しさは、銀座ではあって当然の条件であり、その美しさと言う点ではみんな同じスタート地点に並んでいるのです。そこから何をプラスしていけるかというところが勝負のポイントになるわけです。


目次

プロローグ
第一章 壁をなくす技術
第二章 銀座で注目を集めた最強のサービス術
第三章 ガッチリ心をつかんで人を伸ばす技術
エピローグ

著者石川氏はこの“美貌”だったからこそ成功したのだといえますね。

本は10冊同時に読め!

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは91年にマイクロソフト株式会社で代表取締役社長に就任し、2000年に退社後、株式会社インスパイアを設立。製造業をはじめとする企業に対し、投資コンサルティング行を行う、成毛眞氏の『本は10冊同時に読め!』です。最近多読をすすめる本は多く出版され、“本を読む人がビジネスを制す”とまでいわれていますが、平行して10冊の本を読むという「超並列」読書術は斬新な切り口です。脳の切り替えと刺激のために、並列に読むというのは、すぐにでも試してみたい読書法です。
著者がどれだけ本を愛しているか、本を信頼しているか、本を尊敬しているか、ということがひしひしと伝わってきます。
マイクロソフトの祖ビルゲイツ氏の読書法も紹介されており、世界のエグゼクティブは何で自身を鍛えているかは、明白です。
もっとも自己投資として、手軽で、安価で、楽しく、有意義である読書。月に4、5冊と言わず、著者のように50冊読むことで見えてくる世界のセオリーがありそうです。


アンダーラインポイント

「超並列」読書術で同時に読むのは、なるべくバラバラのジャンルの本がいい。しかも、極端な本がいいだろう。

なぜなら、本のジャンルやテーマによって、刺激される脳の部位が異なるからだ。私は脳の専門家ではないので、読書をすると具体的に脳のどの部分が刺激されるのか科学的に検証することはできないが、ベクトルの異なる本を同時に読めば、脳のさまざまな部位を活性化することができるのではないかと思う。

あらゆる仕事に対して「なぜ?どうして?」と疑問を投げかけ、つねに工夫・改善していける人だけがクリエイティブ・クラスになれる。
そのために効果的なのが、「超並列」読書術なのだ。

平行してたくさんの本を読むからこそ、集中力が高まり、内容がしっかりと頭に残るのだ。

この人と話していると自分の考えが整理されていくような気がする、この人に話せば話がどんどん生産的な方向に発展していく、この人は話せば話すほどみるみる成長していく-そんな印象を相手に与えることができるだろう。

そして、仕事でも恋愛でも、あらゆる場面で相手から目をかけられる人というのは、成長する可能性をつねに感じさせる人なのである。

読書も遊びのうち。それも一番楽な遊びである。ソファに寝転がってポテトチップスを食べながら、本の世界へと出かけられる。読書をすれば世界の裏側で起きていることもわかるし、はるか宇宙でおきていることもわかる。自分ができない経験を本の世界では疑似体験できるのである。

実際にその場所に行ってみないとわからないのは、想像力のない証拠である。想像の中で遊ぶのが、最高にぜいたくな遊びではないだろうか。

本を読まない人間はサルである。

たんなる活字の並びを目でなぞり、そこから遠い異国の情景を思い浮かべたり、目に見えない哲学や理論を構築したりするのだ。想像力が欠如している人間には、到底味わうことができない媒体なのである。

質の良い情報を集めるには、知識を有効活用できる能力がなければならない。それには理想や思想、哲学が必要である。多くの本を読んでいる人ほど、自分なりの思想や哲学を築き上げられる。つまり、読書家ほど質の高い情報を集められるようになっているのである。

受験勉強や資格をとるために本を読むのならともかく、仕事に役立てるためとか、教養を身につけるためとかいうような浅ましい考えで本を読むかぎり、仕事もできるようにならないし、教養も身につかないだろう。
それは、自分で設定した目的に縛られてしまうからだ。

「庶民」から抜け出したいのなら、行列には並ばない、混雑している場所には行かない、この2点だけでも徹底すべきである。
それは、たんに時間やお金の問題だけではない。「庶民」向けに用意されたイベントに踊らされているかぎり、「庶民」からは抜け出せないという意味だ。
少なくとも、3倍の年収をもらっている人はそんなところには行かない。そんな時間があれば本でも読んでいるだろう。


目次

はじめに-人生に効く「超並列」読書術
第1章 仕事も生活も劇的に変わる!
「速読」かつ「多読」の読書術
第2章 一生を楽しみつくす読書術
人生は、読書でもっともっと面白くなる!
第3章 「人生を楽しむ力」と「読書量」
忙しい人ほど本を読んでいる!
第4章 まずは「同時に3冊」から!
実践!「超並列」読書術
第5章 「理屈抜きで楽しめる」読書案内
私はこんな本を読んできた!
普段3冊の平行読みはしていましたが、脳の刺激のために10冊にチャレンジしてみます。

オバマ語録

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは現在アメリカ大統領選で民主党代表をヒラリー・クリントン氏と争っているバラク・オバマ氏の発言録を編修したライザ・ロガック氏の『オバマ語録』です。米国史上初の黒人大統領誕生なるか!と全世界から注目を浴びている、大統領選。オバマ氏が米国を“CHANGE”しようとしているということはわかりますが、彼が一体どんな思想で、どこへ向かおうとしているのか、ということは日々のニュースでは掴みきれません。
本書はオバマ氏がこれまで実際に新聞、雑誌、テレビ番組での発言した内容をまとめています。日本の野党が与党に対して行っている、政権交代だけを視野に入れた国民置き去りの揚げ足取り発言や、些末な指摘をする姿勢がまったくないように感じます。
また、民衆を感傷的にしたり、ドラマティックに扇動したりというような単語や表現も少なく、現実的でストレートなもの言いであることに意外性があります。
人種差別についてや、イラク戦争は米国の中東オイル争奪戦争と言われていることについての言及も多いところも注目点です。
米国大統領といえば、私たち日本人も関心の高いところです。ぜひ、本書でオバマ氏の人となりに触れてみてください。


アンダーラインポイント

アメリカ兵の段階的撤退を始めるのは正しいことです。
イラクの人々に、彼らの国については彼らに責任があり、どのように共存するかを決めるのは、彼らだと伝える時がきたと思います。

なぜ米国に激しい敵がい心を持ついくつかの国に対して、米国経済を人質にとられなければならないのでしょうか。
実は米国の利益に関心がなく、友好的でもなく、テロに対する戦いの両陣営に資金を提供している国々に、毎日8億ドルもの費用を投入する理由があるのでしょうか。

イスラム過激派テロに対する戦いは一夜で変わるものではありません。テロを敗北させるには、中東の安定化を戦略に組み込まなくてはなりません。軍事力はわが国の安全保障のかなめです。国家の戦略を世論調査の結果で左右されるものにしてはなりません。

政府がくだすことのできる決断で、この国の若者を戦争に送るという決断以上に重大なものはありません。

アフリカ系アメリカ人はアフリカの諸問題に注意を払うべきではありますが、不正のない透明な法治国家を創るのはアフリカ諸国の指導者自身の責任です。

大統領選出馬はきわめて重大な決断です。そして、きわめて自分を謙虚な気持ちにさせる決断です。
いま、私だけがこの国にもたらすことのできる重要な何かが、自分に備わっていると確信する必要があるからです。

真に傑出した大統領になりたいと思います。凡庸な大統領や情けない大統領ならいくらでもいますから。

私の仕事はみなさんにたいしてワシントンを代表することではありません。
ワシントンに対してみなさんを代表することです。

リーダーシップのテストとは、履歴書に書かれているものではないと思っています。

人からこう言われるのが望みです。
「彼は完璧ではないが、自分のミスをいさぎよく認めるし、できるだけ早く直そうとする」と。

3、4年前までは、レストランの外で自分の車を待っていると車のキーを私に渡そうとする人がたくさんいました。

人種問題はいま、富や社会階級と切り離せなくなっています。
差別や偏見がないと言っているのではありません。人は誰かがビジネスや政治で自分の役に立つ人間だと思うと、その人の肌の色を気にしなくなるのです。

石油依存症だと言いながら、アメリカがエネルギー自給計画に本気で取り組まないのは、アルコール依存症だと自ら認めながら断酒会にさえ参加しないのと同じです。

中東石油への依存を断つために戦いましょう。エクソンやモービルの利益だけを守るエネルギー政策は受け入れられません。

私の仕事は、人々を励まして、この国の主役にすることです。政治はビジネスではありません。使命です。

ふつうの人たちが夢見る方法を忘れたのではありません。指導者たちが忘れたのです。


目次

序文
バラク・オバマの略歴
1 戦争・テロ
2 外交
3 大統領選
4 自分自身
5 政策
6 政治
7 アメリカ社会
8 宗教

若く、経験も少ないオバマ氏ですが、だれもが大統領職は未経験なのだから、
最後はやはり人物なのでしょう。これからはその“行動”に注目です

地頭力を鍛える

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメはザカティコンサルティングディレクターの細谷功氏の『地頭力を鍛える』です。
インターネットの急速な普及により、情報の氾濫が起こり、ネット検索をした内容をそのまま「コピー&ペースト」してレポートにする若い研究者がいるといいます。ネットがお手軽な検索ツールとして発達したおかげで出現した「コピペ族」。彼らの増殖に伴い、インターネット情報への過度の依存という思考停止の危機が広がっているのです。
本書は考える力「地頭力」を鍛えるために具体的な訓練ツールとして「フェルミ推定」というものを紹介しています。コンサルティング業界ではコンサルの使命とする「問題解決」の方法論がフェルミ推定には凝縮されており、まさに思考停止の危機に直面している私たちの救世主でもあるわけです。
自分の頭で考える能力、「地頭力」を鍛え、競争力のある発想豊かな自分に生まれ変わりたい人に、おススメの1冊です。かなり使えます。


アンダーラインポイント

まず最大のメリットは、地頭力を鍛えると圧倒的に仕事の生産性を上げる(効率的に進める)ことができるのである。(「圧倒的に」というところがポイントである)。

人間の知的能力には三つある。知識・記憶力・対人感性力、そして地頭力である。

地頭力とは「考える力」の基礎となるものであり、三つの思考力(仮説思考力、直観力、知的好奇心)から構成される。

地頭力とは考えるプロセスと習慣であり、訓練によって鍛えることができる。

インターネットの膨大な情報に溺れる人と大量な情報を考える力でさらに増幅させる人の二極化(ジアタマデバイド)が起きる。

つかみどころのない物理量を短時間で概算することをフェルミ推定と呼ぶ。

フェルミ推定は問題解決の縮図であり、簡単に作成できて内容も身近であることから、地頭力を試したり鍛えたりするためのツールとして非常に有用なものである。

「日本全国に電柱は何本あるか?」という例題でフェルミ推定を体験していただいた。解答のポイントは結果の精緻性ではなく、解答にいたるまでの思考プロセスである。

仮説思考を「最終目的地から逆算して考える」ととらえると応用範囲がきわめて広く、「はじめからでなく終わりから」「できることからでなくやるべきことから」「自分からでなく相手から」「手段からでなく目的から」等「ベクトルを逆転させる」という発想全般に適用可能である。

仮説思考におけるポイントは①どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢、②前提条件を設定して先に進む力、③時間を決めてとにかく結論を出す力の三点である。

フレームワーク思考力の全体プロセスは、①全体俯瞰、②「切り口」の選択、③分類、④因数分解、⑤全体俯瞰とボトルネックの発見である。


目次

はじめに
第一章 「地頭力」とは何か
第二章 「フェルミ推定」とは何か
第三章 フェルミ推定でどうやって地頭力を鍛えるか
第四章 フェルミ推定をビジネスにどう応用するか
第五章 「結論から考える」仮設思考力
第六章 「全体から考える」フレームワーク思考力
第七章 「単純に考える」抽象化思考力
第八章 地頭力のベース
第九章 さらに地頭力を鍛えるために
おわりに

大きな仮説から逆算する発想は夢が前提の人生に似ています。

100%幸せな1%の人々

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは心理学、教育学、社会学博士小林正観氏の『100%幸せな1%の人々』です。本書の中には“宇宙”や“神”という言葉が頻繁に手で来るため、スピリチュアルな本のような印象ですが、著者は唯物論者です。唯物論者の立場から、理屈では説明のつかない潜在能力や、超常現象、ESP現象を研究し、導き出した幸福論です。著者自身が、両親の不仲や子供の障害など“負”の財産になってしまいがちな“事実”を“正”の捉え方をすることで、人生を好転させてきた実績が、さらに彼の理論に深みを与えています。
余命3ヶ月のガン細胞をなくしたり、深刻な金銭問題を解決したりも、「ありがとう」の魔法で成し遂げることができる、というくだりはとても興味深いです。
そして、あとがきに載せられているエピソードは、そこだけでもこの本を読む価値があります。
病気中の人、イライラすることが多い人、今すぐ幸せになりたい人に、絶対おススメの1冊です。


アンダーラインポイント

ある現象が目の前を通り過ぎようとしたとき、「私」が何も関心を示さなければ、ただ通り過ぎるだけですが、その現象について私が「おもしろい」と思ったならば、それは、「私」にとっておもしろいことであって、となりの人にとっておもしろいかどうかは関係ありません。
あくまでも、「私」にのみ帰属して、おもしろいことになったわけです。

すべてを受け入れて、幸せを認識する能力を身に付けることができれば、「常に幸せを感じることができる1%の人々」の、仲間入りを果たすことができると思います。

思い通りにならないことでもすべて受け入れることができれば、問題ははじめからないわけです。

「自分がどう生きるか」ではなくて、「自分以外の人をいかに自分の思いどおりにするか」ということが、自分の「悩み」だと思っています。

「こうでなければイヤだ」「どうしてもこうなってほしい」と思うことが執着です。その執着はみずからつかむことから始まっています。その手を放すだけで、私たちは自由になれるのです。

「地球や宇宙のリズムと合っている人」の共通項は、常に口から出てくる言葉が「嬉しい、楽しい、幸せ、愛してる、大好き、ありがとう、ツイてる」などの肯定的な言葉であること。

実は「許す」の語源は「緩ます」なのです。神経を「緩ませていない」人は、人を「許せない」人であり、だから痛いらしい。「あなたがやっていることは他人に迷惑をかけていますよ」とチクチクと宇宙から痛みがやってくるのです。

頼まれごとが始まったら、ただひたすらやっていくのが「頼まれごとの人生」です。そのように生きていると、自分がある方向のもとに使われていることに気がつきます。それが「使われる命」・・・・「使命」「天命」というものです。

「幸」も「不幸」も存在しない。その人自身の「心」が決めているだけ。

すべての人が指をさして「これが幸せだ」と言えるものが、この世にはあるでしょうか。たとえば、Aさんが「幸せだ」と言っても、他の人は「幸せではない」と言うかもしれません。すべての人が絶対的な価値を持って「幸せだ」と思えるものは、地球上には存在しない。

今をひたすら生きること、今、目の前にいる人を一生懸命に大事にすること、それ以外に人生はありません。「今日寝て起きたら、明日」ではありません。「今日寝て起きたら、起きたときは今日」なのです。

毎日、「嬉しい」「楽しい」と笑顔で、人を憎んだり恨んだりせずに言い続けている人は、「お前には苦労がないのか」と言われます。まさに「バカ」そのものです。けれども、「バカは風邪ひかない」のです。それが真実であり事実。

自然治癒でがん細胞がなくなった人の共通項は、「ガンになったあとの方が、はるかに幸せだった」と思った人たち。


目次

第一章 すべてを受け入れる
第二章 感謝の魔法「ありがとう」
第三章 否定しない・怒らない
第四章 宇宙の法則
第五章 イライラする人、させる人
第六章 病気は体からのメッセージ
第七章 この子はこの子のままでいい
第八章 「お金」に好かれる方法
第九章 神様からのメッセージ
あとがき

「ありがとう」を50000回言ってみよう!

生き方名言新書 田中宥久子

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメはヘア&メークアップアーティスト田中宥久子氏の『生き方名言新書田中宥久子』です。本書田中氏が今まで雑誌や単行本で語ってきた中で、印象的なフレーズをまとめた1冊です。
メークアップアーティストからの視点で、特に30代後半以上の女性に向けられているメッセージが多いのが特徴です。若いうちはそれだけで価値があると思えるほど、肌も髪も輝いていますが、いわゆる“細胞”の衰えが始まった時に、女性の美しさの真価が問われる、それを顔や、髪にスポットをあてて進言しています。
美しさに執着してきた著者だからこそ言える数々の名言。年齢を言い訳に、“美しくなることを放棄し始めた女性”は今ならまだ間に合います。ぜひ、読んでみてください。


アンダーラインポイント

大事なのは心がけ。だって美しさは「意思」と「思い」で手に入れていくものなのですから。

40代ともなると、顔の筋肉も落ちてきて、くすみが出てきたり、たるみが出たり、法令線ができたり。肌のハリや輝きも失われます。でも、若いころより顔にニュアンスが生まれます。それは年齢を重ねたことによる財産。美しいことイコール若さではありません。

女は顔です。見た目です。

やたらとシワが多い人は精神的に不安や不満を抱いている人。(中略)眉間のあたりに透明感を感じさせる人は、前向きに生きてきた人。

歳を重ねるということは、同時に経験を重ね、知恵を増やすこと。年齢を言い訳にせず、味方にすればいい。

継続は美貌なり。

髪は顔の額縁。たとえば、素晴らしい絵があっても額縁のセンスが悪かったら、絵の魅力は半減します。逆に普通の絵が立派な額縁におさまっていると、素晴らしい作品に見えてくることもある。メイクと髪型も、絵と額縁の関係に似ています。

メークはその人の知性が出る。過剰なメークでは、下品になることを忘れてはならない。

「いつでも産みどき、だから怖がらないで産みなさい。必ずなんとかなるから」とメッセージをおくりたい。また子どもをもつか、もたないかで悩んでいる方がいたら、ぜひ産んでほしいとも思います。子どもは間違いなく想像以上の大きな力を与えてくれるから。

細かいことは、もう気にしない。何か感じても「気のせい」ですませる、心の平安を得るためにね。実際、それですむことの、なんと多いことか。


目次
第一章 キレイになる心
第二章 キレイになる手法
第三章 キレイになる生き方
もっと知りたい田中宥久子さんの秘密AtoZ
あとがき
引用作品及び本書掲載ページ一覧

髪型が気に入っている日はモチベーションが上がることに気づき、毎日美容室に行き始めて7年目になります。

愛される魔法の言葉

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは歯科医師オーブリー・アンデリン博士の妻であり、8人の子の母でもあるヘレン・アンデリン氏の『愛される魔法の言葉』です。ベストセラー書『新・良妻賢母のすすめ』のダイジェスト版です。新婚時代よりももっと幸せな結婚生活を送るための秘訣が、凝縮して書かれています。
結婚当初は、夫の好ましくない行動も、気になる言動も、愛あるがゆえに受けとめられていたものが、年月を重ねていくうちに、精神的“包容力の欠如”から無味乾燥な関係になってしまうカップルも多いようです。
そんな夫婦が、キラキラ輝く毎日を取り戻すことができる究極のメソッドがここにあります。
男性は、受け入れられ、信頼され、称賛されることを望んでいます。その欲求をみたしてあげることで、あなたの“女王様のように扱ってほしい!”欲求もみたされるのです。
同棲中で、倦怠気味のカップルのにもヒントになることが多いはずです。ぜひ読んでみて下さい。


アンダーライポイント

夫を心から受け入れ、信じ、感謝し、賛美する言葉「あなたはすごい!!」
本書で提言しているように、あなたが夫に王様に対するように接すれば、あなたはきっと「女王様」のように扱われることでしょう。

夫が妻を愛さなくなったとすれば、それは妻が、彼の愛情を刺激するような行為をしなくなったからです。

幸せな結婚生活を送るためには、女性は人としての尊厳を保たなければなりません。

男性は少女っぽさ、優しさ、柔和な性格を素敵だと思います。
女性は顔の形や鼻筋、スタイリッシュな服に目がいきますが、男性は目のきらめきや、笑顔、爽やかさ、輝き、女らしい仕草に惹かれるのです。

男性の6つの特徴について学んでいきましょう。それらは、
1、 受け入れられたいという欲求
2、 称賛されたいという欲求
3、 男の自尊心は繊細で傷つきやすいこと
4、 思いやりをもって理解されたいという欲求
5、 妻にとって一番大切な存在でありたいという欲求
6、 妻の導き手・守り手・養い手でありたいという欲求

彼の考え、彼の関心、彼の弱点を受け入れます。彼のちょっとした癖、変わったところ、彼の宗教観、政治的観点、その他どんな気性も受け入れるのです。良いところも悪いところも受け入れるのです。

夫を変えようとすると、妻の性格上の重大な欠点が表面化します。独善性あるいは優越感という欠点です。

妻が、夫の長所に揺るぎない信頼を寄せていれば、夫は妻が信じる通りの男になろうと奮起します。

あなたが称賛を与えると、彼は愛を返します。称賛は、男性の愛と献身を勝ち取る1つの大切な鍵なのです。

妻が、夫のプライドを理解していて傷つけないようにしていれば、夫は妻に対しては安心し、侮辱される恐れもなく、自由に自分の思いを話せるような気になります。
夫婦が近しい関係を築くには、このことが絶対に必要なことなのです。

天使的存在だと思っていた女性が、その基準から堕ちるのを見ると、男性は失望するのです。
人格において一番重要な徳目は、自制です。
自制とは、己の考え、感情、欲望、情熱、恐怖、行動をコントロールすることです。

男性は、ふさぎこんでいる女性、落ち込んでいる女性、あるいは深刻すぎる女性をこのみはしませんし、そういう女性と一緒にいても楽しくありません。


目次

「君は僕の人生そのものだ」-『新・良妻賢母のすすめ』を実践して
誰もが必ず叶えられる幸せな結婚生活
男性が女性を見て素晴らしいと思う所は女性の観点と全く違う
理想の女性になるようにたゆまぬ努力を
『新・良妻賢母のすすめ』を実践した人々
『新・良妻賢母のすすめ』を読まれた日本の読者の方々から寄せられた感想文

自分の尊厳を保ちながら、愛する人のすべてを受け入れる、まるで聖母マリアのようですね。やはり男性を“母性”で包み込む必要がありそうです。

和田裕美の人に好かれる話し方

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは日本ブリタニカで世界142支店中2位の成績を収めた経歴を持つ、和田裕美氏の『和田裕美の人に好かれる話し方』です。
好かれる話し方=コミュニケーション能力の磨き方、ということになりますが、人間の本質論がここにあります。人は自分に興味を持ってくれるひと、好意を持ってくれる人、話を聞いてくれる人、褒めてくれる人が好きなのです。逆に言えば、興味、好意を持って話を聞き、褒めることを心がければ、コミュニケーションは円滑にすすむということです。“好かれ”たければ“好きになれ!”ということが言えそうです。
そして、ボキャブラリーが貧困な人、想像力に欠ける人との会話は、話に広がりがなく退屈です。会話の力を磨くには“小説を読む”ことをすすめています。ビジネス書ばかりでは、簡潔で表現力の含みの少ない語彙に触れることになり、情感豊かな表現力が磨かれません。美しいことばを操ることで、人間に深みが出るということもあるでしょう。
毎日を楽しく人と関わりたい人に、営業職の人に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。


アンダーラインポイント

良くも悪くも「あなたの印象」を相手に与える、この見えない空気は何でできているって?
・ 目に見えるものである服装や持ち物
・ 座り方、歩き方、態度
・ 匂い(たばこ、香水、食べものなど)
・ 表情
そして忘れてはいけないのが、その人の心。空気には自分の心が表れます。「わくわく」している人の空気は、相手を「わくわく」させてくれます。

「理解してほしいなんて思うなよ。理解する方にまわるほうが絶対にうまくいくんだから」

① 人は自分を好きな人が好きである。(好きになりやすい)
② 人は自分の話を聞いてくれる人が好きである。

反論したくなってしまう人は冷静になって考えてください。とりあえず相手の話をゆったり聞くことです。
反論したい人の心理に、自分が相手より優位に立ちたいという気持ちがあります。
でも優位に立てる方法は、相手が気分良くなって、あなたを好きになってからでも間に合います。

興味のない話でも、目の前の「その人」に興味をもてたら、会話は楽しくなるものです。

学歴とか経験とか年齢とか性別とか出身とか宗教とか、そんなことで判断してしまうのではなく、話の中身に耳を傾けたほうが器が大きいと思うのです。

聞き上手と同じくらい相手を幸せにできる要素はやっぱり「ほめ上手」です。人は評価を求めて生きていると思います。

「何度言ったらわかるんだーーー。やればできる人なのに、もったいないだろう?」とか、「何度言ったらわかるんだーーー。本当に君に期待しているのだからがっかりさせないでくれ」とか、そんなふうに人を動かすためには、危機感と可能性を同時に見せるほうがいいと私は思っているのです。

相手に「言葉」を「映像」で伝えることができる人は、そうでない人よりも、明らかにボキャブラリーが多いのです。

「申し訳ありません、私自身としましては飛んでまいりたい気持ちでいっぱいなんですが(感情)、私の担当部署の仕事上、現状ではいつでも可能とは言えません(事実)。ただし何かありましたら、代わりの者でも誰でも、すぐに対応させていただきます」そんなふうに感情や個人の気持ちを言葉にしたら、「ああ、ありがとう、仕方ないね」って相手も感情で理解できて受け入れることができるんです。


目次

はじめに
第一章 話す前の「第一印象」で好感をもたせる
おまけ 「共感ワード」ソフトをインストールしよう
第二章 「話す」より「聞く」ことが会話の基礎
おまけ 相手をムッとさせない「聞き上手」のコツ
第三章 「好きオーラ」でリラックス関係をつくる
おまけ 言いにくいことを言わなければならないとき
第四章 話しと話をつなげる
おまけ 話しを聞いてもらえる話し方のコツ
第五章 声は武器にも弱点にもなる
おまけ 「語尾マシュマロ」で会話をやさしくする
第六章 仕事のプロとしての話す力
おまけ しつこく誘うより、断りやすくして誘う
第七章 心に届く言葉の使い方
おまけ わかりやすく伝えるには英語の発想で
おわりに- 相手も自分も幸せになるために
おわりに、その2- オマケの恋の話
おわりに、その3- 文庫に寄せて~幸せの種は「好き」

きれい学でも小説も紹介しますね。