結納

キレイ学のススメ ~ビューティー26~

ビューティー26|西村有紀子 キレイ学のススメ

「なりたい自分」になる一番いい方法

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメはアメリカ生まれデンマーク在住のバーバラ・バーガー氏の『「なりたい自分」になる一番いい方法』です。デンマーク人の夫と離婚後、気が付けば職もお金もなく、異国で幼い子供3人を抱えたシングルマザーになっていた著者が、自分の人生をドラスティックに変えた「心の法則」を著したもので、世界28カ国で翻訳出版され、ベストセラーとなっている1冊です。
マーフィーの法則に似ていますが、多くの本に書かれている“無限の宇宙”の存在や、ポジティブシンキングの効用など、とても身近なタッチで書かれているため、日常生活に取り入れるのに最適です。文庫本ですので、毎日カバンの中にそっと忍ばせて、健康になるための言葉、お金を引き寄せる言葉、愛情いっぱいの人間関係を作り出す言葉など、気付いた時に読んでみると、効果が早く現れそうです。これだけ数々の本に“同じ内容”が書かれているということは、それが真実なのかも・・・。実践してみる価値ありです!


アンダーラインポイント

自分が求める人生とはどういうものかを決め、それをイメージし、言葉にし、それに集中し、信じましょう。そうすれば、自分が夢見ていたよりもずっと早くに、自分が求めていた人生を送っていることに気づくはずです。

フランスのナンシーで医師をしていたクーエは、この言葉を使って何千人という患者を治療しました。患者がしなければならないことは、この言葉を毎日毎日、1日3回1度に15回続けて声に出して繰り返すことだけです。
繰り返すことで、マントラが潜在意識に働きかけやすくなります。そうなると、論理的知性に邪魔されることなく効力が発揮されるのです。
毎日すべてのことで、私はどんどんよくなっている。 エミール・クーエ

あなたの言葉や信念を、毎日朝と夜に、それぞれ5分ほど声に出して言ってみましょう。日中にも時間があれば、やはり声に出して言ってみましょう。
自分自身にエネルギーを注ぎこみ、また必要なパワーを手にするために。大勢の教師やヒーラーが、大事な言葉は続けて15回繰り返すことをすすめています。

たとえば、収入を増やして負債を返済したい場合は、具体的な金額をはっきりと言いましょう。こう口にするのです。
私は無限の宇宙の豊かな子供。いま、私の人生に豊かな恵みがもたらされ、やすやすと負債を支払うことができる。-(金額)はすぐに私のところにやってくる。

あなたが他の人のために口にしたプラスのパワーを持った言葉が、その人の人生を一変させてしまうこともよくあります。
特にその人が切実に必要としていると思われるときには、ためらわずにその人に直接大胆な言葉をかけましょう。このように言ってあげるのです。
 あなたは大丈夫。
 あなたはあなたのままでいい。
 もちろん、あなたにはそれができる。
 あなたのことを全面的に信頼している。
 あなたはこの事業でぜったい成功する。
 あなたの才能と能力はすばらしい。
 あなたは強くて健康だ。
 今日よりもずっと体調がよさそうですね。
 刺激を与えてくれてありがとう。
 手伝ってくれてほんとうに感謝しています。

真の愛とは、愛する人が彼らにとって最高の方法で成長し、進化していくために解き放つこと、自由のことを言うのです。

リラックスしてアルファ波状態に入り、あなたが人生で望む新しい「いいこと」視覚化すると、願望はさらに早く実現します。

自分を「固定収入」だけに制限するのもやめましょう。私たちは無限の宇宙に住んでいるのですから、富はいろいろな源からやってくるのだということを覚えていてください。

たとえば、買い物や会合に行くときには一番いい服を着ましょう。たとえあなたが高価な服をあまり持っていなくても、それを「いつか」のためにとっておいたりしないことです。
あなたがすでに持っている豊かさを楽しむことを、明日まで待たないことが大切です。いま繁栄しているという実感を楽しむことで、人生にさらなる繁栄を引き寄せられるのです。

もしあなたが人生で何か問題を抱えていて、もっといい気分になりたいのだったら、いますぐ与えることを始めてください。
特に人生で行き詰ったと感じていたり、病気だったり、経済的手段が足りないと思っているのなら、いまこそ与えるときです。


目次

プロローグ・・まずは「幸運が次々やってくるパワー」を体感!
1言葉のパワー 「いい言葉」を話すと「いいエネルギー」が流れ込む
2手放すパワー 「とらわれない心」はさわやかな自分を連れてきます
3ノーの持つパワー 「イヤな気分」から身を守る方法
4視覚化のパワー 夢をかなえる近道は「心の目」を信じることです
5アルファ波のパワー 「「いい気分」がみるみる充満してくるリラックス法
6集中のパワー 願いをかなえる一番の近道
7秘密のパワー 秘めることで心がパワーアップします
8お金のパワー 金運をつけるシンプルなルール
9与えるパワー たいていのことは「ギブ&テイクの法則」でうまくいく
10愛の持つパワー 人間関係が好転する“愛の魔法”
11沈黙のパワー 言葉を飲み込むと“心のサプリメント”になります
・ ・・(多いので省略します)

気持ちがどんどん明るくなります!

グーグルのすごい考え方

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは東京大学文学部卒業後、ソフトウエア解説書の製作会社を設立し、IT関連の雑誌で執筆活動で活躍中の二村高志氏の『グーグルのすごい考えかた』です。
グーグルといえば、検索サイトとしてあまりにも有名ですが、グーグルは他の検索サイトとどう違うのか?何にこだわっているのか?が端的にまとめられていて、インターネットマーケティングにおける、有効な手法についても解説されています。アドワーズ広告やアドセンス広告の利点、ロングテールの考えかた、検索時の上位表示のしくみなど、ネットを使って、集客を考えているならぜひ手にとって欲しい1冊です。入門書的な内容ですので、上記のカタカナ単語に???という人におススメです。これくらいのことは知っておかないと、この情報の洪水を乗り切ることは難しいでしょう。また、グーグルを使いこなせるようになることで、情報収集の幅が広がり、同時に視野も広がること間違いなしです!


アンダーラインポイント

グーグルとは言うまでもなく、検索サイト「グーグル」を運営する会社である。ここ数年、検索サイト「グーグル」は、その驚異的な機能で世界中のユーザーの関心を集めてきた。そして現在、ユーザーの関心は、「世界中の情報を組織化する」という「すごい理念」を掲げる、グーグルという会社そのものに向かっているのである。

グーグルが発見した10の真実
1 ユーザーに焦点を絞れば「結果」は自然に付いてくる。
2 1つのことを極めて本当にうまくやるのが1番。
3 遅いより速いほうがいい。
4 ウェブでも民主主義は機能する。
5 情報を探したくなるのは机に座っているときだけではない。
6 悪事を働かなくても金儲けはできる。
7 世の中の情報量は絶えず増え続けている。
8 情報のニーズはすべての国境を越える。
9 スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10 すばらしい、では足りない。

グーグルは、「情報を探す時間」は基本的に「無駄な時間」と考えている。仕事の効率1つとっても、「情報を探す」ことよりも「見つけた情報をいかに使うか」のほうが重要になるからだ。

人は一度速いものに慣れてしまうと、もう遅いものは使えない。グーグルの速さに慣れた人たちは、もうほかの検索サイトを利用する気すらなくなってしまうのだ。

グーグルには、「グーグルツールバー」という便利な機能がある。
これは、いちいちグーグルのトップページを開かなくても、いつでも検索ができるという画期的なものだ。

ブラウザの初期画面がヤフーであろうが、MSN(マイクロソフトネットワーク)であろうが関係ない。こうしてグーグルツールバーは、そのままではグーグルを使うはずのなかった人たちを、グーグルに呼び込むことに成功したのである。

情報を格付けする-これもグーグルの「画期的な考えかた」の1つだ。


目次

はじめに-グーグルは「なぜ」すごい?
グーグルが発見した「10の真実」
1章 ウェブ2・0時代、グーグルが「情報の価値」をガラリと変えた!
2章 グーグルは「広告の考えかた」を180度くつがえした!
3章 グーグルは「未来についての見方」が新しい!
4章 グーグルは「検索サイトの可能性」を拡大した!
5章 グーグルは、あなたの「仕事の常識」も変えていく!
コラム

私のPCにも知らないうちにグーグルツールバーが表示されていました。

ゆるみ力

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは経営コンサルタント阪本啓一氏の『ゆるみ力』です。今ここを生きる、人と比べないことで、心の余分な力の抜き方を説いてくれる1冊。ゴルフにしても力んで打っても飛距離は出ません。むしろ体の力を抜きながら、インパクトの時にスーッと当てるだけで、驚くほどボールは飛ぶものです。まだ入ってもいないのにバンカーを気にすれば、バンカーに入る。起こってもいない取り越し苦労をしても、何の得にもならないということですね。
上手に“ゆるむ”には一生懸命“今”に力を注ぐこと。一見相反することのようですが、テイクイットイージーで全力でやるということでしょうか。ストレスフリーになりたい人には温泉に入った効果を望めますよ。


アンダーラインポイント

「ゆるみ力」は、仕事や生活の現場をたくましく生きるための底力。

この本のテーマは「ゆるみ」だが、その基本哲学は、「今・ここ」だ。
どこか遠い未来ではなく、過ぎ去ってしまった過去でもない。「ゆるめない」理由はひとえに、「心ここにあらず」が原因だ。せっかく心が今・ここにあるというのに、見えない未来、あるいは過ぎちゃった過去へと心を「送信」してしまう。心は今・ここでないとゆるめない性質を持っている。

弱みを知ると、強みも知った上で、「以上でも以下でもない等身大」の自分が見えてくる。そうすると他人と比較する必要がなくなるから、そもそも自身すら持つ必要もなくなってくる。

ゼロサム、つまり、だれかが得れば、だれかが失う。合計した全体量は一定。違う。有限ではなく、無限を前提にしよう。だれかが得たからといって、あなたの「取り分」が減るわけではない。あなたはあなた。他のだれでもないのだから、無限を根本思想にしていればいいのである。

問題は解決するため(解決されるため)に発生する。まずしっかり胸にとどめて欲しいのは、解けない問題は出題されない、ということ。

問題は、つなぐために目の前に立ちはだかる。決して「切る」「切り捨てる」「終わらせる」ために起こるのではない。

どんなプロジェクトであれ、渾身で望もう。全力でぶつかったほうが疲れない。自転車の疲れるこぎかたは、だるーく、ゆっくりこぐことだ。全速力でペダルを踏んだら、気持ちいい。気持ちがいいと、疲れない。

リーダーにとって重要なことは、まず何よりも自分自身のメンタルヘルスに注目することだ。仕事は二の次でいい。


目次

まえがき
かけ湯今に生きる
一の湯 人間関係に効く!
二の湯 トラブルに効く!
三の湯 プロジェクトに効く!
四の湯 リーダーに効く!
五の湯 キャリアに効く!
六の湯 お金に効く!
七の湯 健康に効く!

メンタルが健康であるだけで、問題の数が極端に減りますね。

やりとげる力

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメはロサンゼルス在住の作家であり脚本家のスティーブン・プレスフィールド氏の『やりとげる力』です。著者は『バガー・ヴァンスの伝説』や『炎の門-小説テルモピュライの戦い』などのベストセラー作品によって作家の地位を確立していますが、それまでの間売れない期間も長く苦悩と挫折の長い道のりを経験しています。
“やりとげる力”を阻む内なる巨大な力を“レジスタンス”と定義づけ、“レジスタンス”の存在を認識することによって、一人一人に与えられた才能や使命を全うすることができるとしています。
私も様々な“やらない理由”“できない理由”を自ら作り出し、着手を先延ばししている案件がありました。それらこそ自己実現から遠ざける“レジスタンス”の仕業であり、“レジスタンス”を感じない日はないほどです。
“レジスタンス”の存在を知っている者と知らない者には成功への道のりに大きな差ができていると気づきました。
まさにやりとげる力とはそのレジスタンスに立ち向かう力なのです。
ビジネスマンにもお勧めですが、プロのくだりはクリエイティブな職業に就いている人にはぜひ読んで欲しい、かなりおススメの1冊です。


アンダーラインポイント

作家が知っていて、作家志望者が知らない事実がひとつある。こういうことだ。大変なのは、書くことそのものではない。書くために机の前に座ることが大変なのだ。
書くために座るのを邪魔するもの、それがレジスタンスだ。

一時は燃え上がったはずの“やる気”がしぼんでしまったことはないだろうか?夜遅くに、自分の将来や就きたかった仕事、あるべき自分の姿について考えてみたことはないだろうか?あなたは、文章を書かない作家?絵を描かない画家?それとも、事業を始めようとしない起業家だろうか?少しでも思い当たるところがあるならば、あなたはレジスタンスが何であるかを知っているはずだ。

レジスタンスは、地球上で最も強力な毒にほかならない。貧困や病気、そしてEDよりもはるかに大きな不幸をもたらす。レジスタンスに負けると、魂まで侵され、自分を実際よりも小さい存在と思い込み、自分があるべき姿を忘れてしまう。

敵は最強の教師である-ダライ・ラマ

ぐずぐずした態度。それは、レジスタンスの典型的な形だ。なぜ典型的なのか。もっともらしい説明がたやすくつけられるからだ。「私は交響曲を作曲することなどない」と口に出して言う人はいない。そうではなく、「交響曲を作曲するつもりだ。作曲するけれども、明日から始めよう」という言い方になる。

トラブルを抱え込むのは、周囲の注意を惹くための安っぽい手段に過ぎない。トラブルは、いつわりの名声にほかならない。

被害者意識は、消極的な攻撃だと言うことができる。正直な労働や知恵と愛情から生まれる献身の感情ではなく、静かな(そしてあからさまな)脅しで他人を操り、満足を得ようとする手段にほかならない。

われわれは生まれた瞬間から、広告や映画、ゲーム、雑誌、テレビなどの影響を受けて催眠状態にあるが、創作活動をすることで一方的にそりこまれたプログラムに打ち克つことができる。低俗な企業が作り出す実用品に可処分所得をつぎ込むだけでは、不安を解消できないことに気づかなければならない。消費文化的思考から抜け出すためには、自分に与えられた、なすべきことをしなければならない。

レジスタンスは、恐れという形で認識される。怖れの度合いは、レジスタンスの強さに比例する。よって、怖ければ怖いだけ、それは自分自身と魂の成長にとって大切なものとなる。だからこそ、レジスタンスも強くなるのだ。何の意味も持たないものなら、レジスタンスなど起こらない。

ある人が、サマセット・モームに訊ねた。常にスケジュールを守って原稿を書くのか。それとも、書くのはインスピレーションがひらめいたときだけか。「書くのは、インスピレーションがひらめいたときだけです」モームは答えた。「そして幸いにも、ひらめきは毎朝9時ぴったりに訪れてくれます」
プロであるとは、こういうことだ。

私は、優先順位を厳格に守るタイプの人間だ。すなわち、
(a) 急いでやらなければならないことと、重要なことを区別する
(b) 先にやらなければならないのは重要なことである
という原則を守っている。

天職にその身を捧げたすべてのアーティストは、意識していようとしていなかろうと、自ら進んで地獄への道に歩み出たのだ。こうした生き方には、孤独と拒絶、自己喪失、失意、嘲笑、軽蔑、恥辱がつきまとう。

プロの最大の武器は忍耐だ。この武器は、ブレイクするのを待つことだけに必要なものではない。ひとつひとつの仕事から逃げ出さず、根気良くこなしていくために不可欠なのだ。

プロとは、テクニックを熟知しながら、ものを作り出す理由や目的を神々に委ねる人々だ。

プロは、インスピレーションをもたらしてくれる目に見えない存在を強く意識している。そういった存在に対して敬意を払い、インスピレーションをもたらしてくれるのを待つ。自分の領域でできることに全力を注ぎ、目に見えないものたちの領域は彼らに委ねる。

プロが整える準備とは、はるかに深いレベルの話だ。プロは常に、自分の中の怠惰な部分と対峙する準備ができている。

プロの仕事には、スタイルがある。誰が見てもその人の仕事であることがわかる。しかし、それだけを前面に押し出すことはない。スタイルは仕事のためにあるもので、自分自身が注目されるために使うものではない。

プロは、自分の作品に敬意を表する。自分が作品よりも上だとは考えない。先人が残してくれた貢献をしっかりと意識する。先人に学んだおかげで自分があることをわきまえているのだ。

私はここまで、プロ意識をことさら強調してきた。なぜか?芸術において、最も大切なのは実際に仕事をすることだからだ。毎日机の前に座り、仕事をしようとする気持ちほど大切なものはない。
なぜそんなに大切なのか?
毎日座ってこつこつ仕事を続けていると、不思議なことが起きるからだ。ある仕組みが動き出し、必然的にそして確実に天からの助けが与えられる。目に見えない力がなすべきことを後押ししてくれて、予期せぬ幸運が、われわれの目指すものに力を貸してくれるのだ。

すべてにおいて、第一歩を踏み出すこと(そして創造すること)には基本的真実が込められている。その真実の大切さを知らないと、山のようにあるアイデアも、素晴らしい発想も活かされないままで終わってしまう。

自我とは、人間の精神に宿る、物質的存在だけを信じる部分だ。

成功することへの恐れ。
自分が持っているとひそかに認めている力にアクセスできることへの恐れ。
心の奥底に息づく、本当の自分の姿になれることに対する恐れ。


目次

まえがき
はじめに
第1部 敵を知る
第2部 プロになる
第3部 さらなる高みへ
訳者あとがき

レジスタンスの威力がここまで細部まで及んでいたとは、自分でも驚きです。

インド式すごい勉強法

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメはインド人学校グローバル・インディアン・インターナショナル・スクール東京校を設立したニヤンダ・デシュパンデ氏の『インド式すごい勉強法』です。
インド人の数学のレベルの高さは聞いたことがありましたが、実に日本人の3倍以上の掛け算の解を暗記していたとは驚きです。また、インドの古くからの経典を口伝で伝承していた文化から、文章を暗記をするということについては家族ぐるみで食卓を囲みながら取り組んでいるあたりは、日本の事情とは大きく違うようです。
インプット重視の学びかたですが、インプットが多いほど、アウトプットの答えに幅が出来ますし、想像力も豊かになります。
また、ヨガを使った集中力の高めかたも、ぜひ日本人も身につけて行きたいところです。集中力をアップしながら、効率よくインプットをする。そしてアウトプットは自由な発想で、というのがインド式です。大人が読んでも非常にためになる勉強本です。
もっともっと学びたい!という意欲のある人には、効率の良い方法が満載ですので、ぜひ読んでみて下さい。


アンダーラインポイント

「インドの教育」は、「きたえる」と「育てる」というふたつの要素から成り立っているのです。

「知識の教育は学校が中心、モラルの教育は家庭が中心」があたり前になっているのです。

「独特な教育」とは、早い段階からのインプット重視の教育です。

日本人は掛け算は九九(9×9)までしか暗記しませんが(81通り)、インドでは一般的に30×10まで暗記します(300通り)。

インドの九九はリズム感のある語呂合わせよって、親から子へ、その子が親になって次の世代の子供へと口伝されています。インドの文化は、口伝の発達した文化なのです。

インド式計算の大事なところは、計算の基礎を暗唱で覚えてしまうと同時に、計算には法則性があることに気が付くことなのです。

インドでは、「勉強とは『聞き取り上手』になること」と言われることがあります。

ソクラテスは、プラトンなどの弟子たちにつねに、「本当にそう考えていますか」「なぜそう思ったのですか」と「回答」をすることで発想力を伸ばし、哲学の理解を深めていったのです。

インド哲学からいえば、「集中すること」とは「現在のこの瞬間にいる」ということなのです。

インド式計算法では、1つの解法で正解が出ても、「この解法がベストなのか」「他に解法がないかどうか」を考えることを習慣にしています。これが発想力につながるのです。

人生の最大の投資は教育であり、そのショートカットが本を読むことだと思います。
本ほど知恵のつまった宝物はありません。

そろばんは「計算をする」「算数を好きになる」「正解を出す」ためのすばらしいショートカットと言ってもいいでしょう。


目次

もくじ
1章 インド式勉強法の「すごい効果」
2章 インド式掛け算が「いい頭」をつくる!
3章 勉強には必ず「近道」がある!
4章 インド式「集中力を高める法」
5章 日本人が知らない「日本のすごい勉強法」

母から子へ、本の朗読は素晴らしいプレゼントになりますね!

一番になる人

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは歌手シャ乱Qのボーカルであり、総合エンターテイメントプロデューサーのつんく♂氏の『一番になる人』です。以前ミスインターナショナルの審査員として、ご一緒させていただいた時にいろいろお話をさせていただいたことがありますが、その時の印象は“謙虚で聡明な人”でした。
モーニング娘。などのプロデュースの成功などから、天才プロデューサーとの印象が強いつんく♂氏ですが、その成功の蔭にどれだけの努力があったのか、ということが具体的に細かく記されています。
また、普通の女の子たちをアイドルに仕立て上げていく根本には著者の「誰もが一番になれる」という思いがあるからなのです。普通の人間が一番になるには?のノウハウがぎっしり詰まった1冊です。
努力、勤勉、徳といった人としてあたりまえに必要だと言われていることをコツコツこなし、妄想を具現化していく方法をマスターした時、人は一番になれるのです。
つんく♂氏の人としての魅力も読み応え十分です。ぜひ、読んでみてください。


アンダーラインポイント

妄想を抱くことから、ほんとうの人生は始まる。いや、もっといえば、妄想を抱かないかぎり、大きな仕事は成し得ない。

妄想を頭のなかに置いておくだけだからただの妄想に終わってしまうのであって、人前で宣言することで妄想は立派な「計画」になり、「予定」になると考えたのです。

妄想には、人生を前進させていく力がある。

お金も仕事も恋人も何ももっていなくても、妄想だけはもつことができます。妄想は人間だけがもつことを許された、いわば特権なのです。

才能がなくなったのではありません。最初から才能などなかったのです。それを認めることでしか、次には進めないと僕は思っています。

でも「四位」というのは、大衆の中の「一位」だと、あるとき気づいたのです。天才や秀才をのぞいた凡人のなかで、努力で勝ち取れる一位であると。

要は自分が「一番」をどうとらえるか。天才と自分を比較するから、つらくなる。天才とは別世界で生きていけばよいのです。

一度一位をとると、次に一位になる確率は、なぜかとても高くなるように思います。

どの世界でも、「一番になる人」には一位の経験があります。一位の経験が大きな自信となり、その人を押し上げ、その人の人生をつくっていくのです。

何かがヒットする。そこには必ず「売れる理由」があります。それが何かを、七転八倒しながらとことん考え抜くことができるかどうか。

「損して得とる」という言葉がありますが、「得」ではなく、「徳」をとる。つまり、「損して徳とれ」の気持ちで、相手の期待をつねに上回るサービスを提供する。

自分が成功したパターンに固執しすぎると、次のステージに進めなくなる。成長できなくなるのです。

自分はこうだという枠を決めない。
アメーバのように変幻自在に生きる。

「アホか、おまえ。人が遊んではるときに働かへんかったら、儲からへんやないか。休んどったらあかん、あかん、いま働かな、損やで」

自分の満足は大衆の満足ではありません。

今日は曲を書く日だと決めたら、絶対にその日に書く、ということです。
たとえそれが五小節しか書けないとしても、自分で満足できるフレーズが浮かばないとしても、とにかく曲に仕上げる。

「締め切りだけは絶対に守る」ことを心に誓う。時間が限られているからこそ、人間の能力が最大限に引き出されていくのです。

自分が苦しいときは、上司も部下もライバルも苦しいのです。

恩を受けた人に義理を返すのは、いわばものの道理です。でも、もっと大事なのは、恩を受けた人だけでなく、自分を頼ってくる誰かに対し、自分が受けたときと同じように接することではないでしょうか。一宿一飯の義理を忘れないというのは、そういうことだろう。


目次

はじめに
第一章 妄想力の強い人になれ!
第二章 好きなことに没頭する人になれ!
第三章 売れる理由を考え抜く人になれ!
第四章 損して徳とる人になれ!
第五章 勝負パンツを毎日はく人になれ!
第六章 川の流れに沿って生きる人になれ!
エピローグ
おわりに

一番はクセになる…。

本当はすごい私

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは脳機能学者であり計算言語学者でコンピューター科学の分野で世界最高峰といわれるカーネギーメロン大学博士の苫米地英人氏の『本当はすごい私』です。
“時間というものは未来から現在、過去へと流れている”という定義は、まず固定概念をまったく覆してくれます。そして、なりたい自分を実現しながら、さらに人としての高みに(崇高な世界に)目的意識を昇華させ、本当の意味での幸せを感じる方法を具体的に提案しています。
実際にその方法で、目標を達成させるための携帯カードが巻末についていて、実用度も高い1冊です。
アンダーラインポイントで抜書きはしましたが、1冊を読み通さなければ、本書の持つパワーは感じにくいと思います。世界中でベストセラーになった『ザ・シークレット』を理論的に展開すると本書になるのだと思います。
“この世に失敗は存在しない”という考え方も、現在失敗に苦しんでいる人はぜひ読んでみることをおススメします。
私自身は本書を読んだことで合点が行った、未解決の案件がたくさんありました。


アンダーラインポイント

時間というものは、未来から現在、過去へと流れています。過去から現在、未来へと流れているわけではありません。
ですから、過去が現在のあなたの原因ではなく、未来が現在のあなたの原因なのです。あなたの未来の成功が原因となって、現在のあなたは成功しようとしているわけです。

今のあなたが「絶対的ベストの状態」でないとするならば、未来が不幸だったからということになります。だから今が絶対的にベストだと、強く認識することができなければ、あなたの未来には達成している成功も叶えている夢もないということになってしまうのです。

あなたに必要なことは、あなたの中にすでに備わっている無限の力を正確に見出すことです。

「思い通りの未来は実現している」という意識状態がつくれたときに初めて、自分がいま現在なすべきことが明確にわかるのです。

自分の価値というものは、出身大学や勤務している会社のブランド・職種、稼ぎ、容貌、血筋などとは関係なく、何をゴールにして生きるか、その志にあります。

ゴールから逆算した「いま、あるべき自分」をコンフォートゾーンに設定する

先の「年収1000万円をコンフォートゾーンにする」場合で言えば、現状500万円なら「ヤバいぜ」と、1000万円稼ぐために一生懸命がんばる。
それが、コンフォートゾーンの機能であり、ルー・タイスのプログラムでは、「自動的に目標を達成するためのベストな方法」とされているのです。

すでに『思い通りの自分になっている』と臨場感をもって想像すると、ホメオスタシスはその想像を現実と思い込み、それを、維持するために働く。

自分が設定したコンフォートゾーンは、それが本当にリアルコンフォートであれば、無意識が自動的に自分の自我をそちらに移します。

実際、コンフォートゾーンを設定しないと、現状のダメな状態がコンフォートゾーンになるので、周りはスコトーマ(心理学的な盲点)だらけになってしまいます。

つまり、自分がいまいる環境がコンフォートではなくて、それより上にコンフォートゾーンを設定すると、人間は無意識のうちにクリエイティブになる、ということ。現状を揺るがさない限り、ひらめきは得られないし、クリエイティブにもなれません。

どんなタイプにせよ、失敗を失敗と認識すること自体がナンセンスです。なぜなら、世の中に失敗はありえないからです。

「過去に自分が選択したことは、やがて訪れる幸せな未来の結果である」ことを肝に銘じてください。

世の中に失敗はありえないとする根拠は二つあります。一つは、
「わざと失敗したくて失敗することを選んだ場合は、自分が望んだことだから失敗ではない」ということで、もう一つは、
「自分の行動のすべては、自分が部分情報のなかでベストだと思うことを選択したもの。結果として失敗に見えたとしても、それ以上の選択がありえなかったのだから、その結果もまた成功である」ということです。

奇しくもルー・タイスは、
「ゴールが先にあり、そして認識が起きる」と言っています。また、「ゴール設定が新しい重要性を生み出す」とも言っています。

抽象度の高いところでは、人類は一つだからです。そこに、
「自分だけが勝てばいい。幸せになればいい」
なんて意思はありません。
100人いたら100人の人が、こう考えるのです。
「自分のことはどうでもいいけど、残り99人の人に幸せになってほしい」と。


目次

はじめに
PART1 「最高の自分」を見つける3つのステップ
STEP1 「とりあえずのゴール」を決める
STEP2 「とりあえずのゴール」を実現する
STEP3 「未来で真実のゴールに到達している、最高の自分」を見つける
PART2 「ドクター苫米地式タイス・カード」10の言葉
CARD1 コンフォートゾーンが正しく設定できる言葉
CARD2 現在がつねにベストであると感じることば
CARD3 「過去の自分」という物差しを捨てる言葉
CARD4 バイオパワーに惑わされない言葉
CARD5 失敗はない、と知る言葉
CARD6 未来の縁起に働きかける言葉
CARD7 世界がパターン認識でできる言葉
CARD8 IQを維持しながら抽象度を上げる言葉
CARD9 「真実のゴール」を手に入れる言葉
CARD10 覚醒パワーで人々を啓蒙する言葉
おわりに

付録のカード愛用者になりました。

Namiさんのネーミング子育て

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは内科・腎臓科の専門医として臨床と教育の場で21年活動後、学校に通っていない若者たちのためのフリースクールを設立、子育て支援に取り組む小南奈美子氏の『Namiさんのネーミング子育て』です。
子育てというと非常に広い範囲を指していて、子育てに悩んでいる親も多いと聞きます。ネーミングの違いで“子育て”ではなく“子どもと関係する”としてみると、違った親子関係を作ることができる、というのが本書の姿勢です。
そして、子どものやったことdoingに対して躾けたり褒めたりをするべきで、子どもの存在自体beingはゆるぎない愛を持って受け止めなければならないのです。
つい、お利口さんにした時に子ども自身を褒め、悪いことをした時も子ども自身をしかってしまったりしますが、それは人格形成の上ではNGなのです。大人の顔色を伺う子どもに育ててしまう可能性が大きく、子どもとの関わりかたとしては無条件の愛が前提です。
子育て本ではありますが、上司と部下、取引先、家族間など人と人の関係はこうあるべきと、子育て中の人以外にも参考になることが多い1冊です。


アンダーラインポイント

ネーミングは、混沌とした一つ一つのことが区別されず明確に存在していない状態から、ネーミングした物事を浮き彫りにしてそれを存在させる作用をします。ネーミングなしに物事は存在しえないともいえます。

何かの存在を行動につながるようにしたければ、具体的な行動が出てくるようなネーミングをすればいいわけです。

行動を変えないで結果だけを変えようとするのは無理なのです。

「やる(doing)」ことは「その人(being)」によりけりで、の「その人(being)」の「やる(doing)」こと次第ということです。

数年前に、米国の雑誌タイムが、幸福度の調査を発表しました。それによると、環境に関わらず、自分の内から幸福を創れる人、幸福である人、環境に関わらず「being happy」な人が、一番幸福度が高かったということです。

子どもと関わりあう親が幸福であれば、その幸福感に子どもは共振して幸福になります。

子どものために幸福でありたい、子どもが幸福であるために自分が幸福でありたいと思う人は、まず、自分を許すことをしてみてください。

配偶者との関係は、子どもが成長していくなかで一番重要なものです。配偶者との関係が幸福なら、子どもはあなたが何もしなくても幸福で、心身健全で社会で成功するでしょう。

私たちが一番理解していないのは、「自分の環境はすべて自分がつくっている」ということです。しかし、たいていそれを理解せず、相手のせいにしてしまいがちです。

人を許すことは自分を癒します。

次は配偶者を褒めることです。子どもの幸福のためでしたね。
悔しくても、いやでも、できないと思っても、やるものかと思っても、配偶者を褒めることは自分の幸福につながっていくのは間違いないでしょう。

こどものbeingと関わりあうとは、子ども自身を無条件に愛し、信頼し、尊敬し、できる人として関係することです。そしてそれを子どもがわかるように表現することです。

子ども自身の「being」と子どもがやること「doing」を混同しないことが鍵です。
beingとdoingを混同して、愛を表現したり肯定したりすることは子どもを無条件に愛し、認めることではありません。それは条件つきの愛です。

生まれてから七歳くらいまで、子どもは開けっ放しの扉です。乾いたスポンジのように何でも親のいうことをそのまま受けいれ、事実として信じ込んでしまいます。

無条件に、この自分のままで、自分は愛されているのだと確信がもてるよう親が子どもと関わりあうと、子どもは安心して自分のままでどこにでもいられる自信と確信をもつようになり、存在できるようになります。

躾はdoingの分野です。何を躾けるのかというと、子どもの行動を躾けるのです。

親の子どもへの愛は子どもの行動の良し悪しや、子どもの行動が親には心地よいものであるかどうかに左右されるものではなく、無条件であることが子どもに分かるように、表現することです。

寝ている間も人間の無意識の部分は活動し続けています。無条件の愛を感じながら眠ると、無条件の愛のなかで無意識の部分は活動できます。それは人格形成に深い影響を与えます。


目次

まえがき
第1章 ネーミングってなあに?
第2章 子育てと夫婦の関係
第3章 躾のコツってあるのあ・
第4章 BITOKU(美徳)のススメ
あとがき

夫婦も子どもも無条件で今のままを愛せばいいんですね。あとはすべて許す。

スマイルズの名著『品性論』

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは医者であり叙述家のサミュエル・スマイルズ氏の『スマイルズの名著『品性論』』です。訳者は『ユダヤ人大富豪の教え』など著作は200万部を突破している本田健氏。スマイルズは『自助論』の成功があまりにも有名ですが、本書は『自助論』も内容を個人の成長に焦点をあてて充実させた「不朽の名著」として100年以上に渡って世界中の人々に希望と勇気を与え続けています。
人生を生きるためのシンプルな“幸せの法則”が書かれた名著です。数々の偉人たちの珠玉の言葉が多く載せられ、きっと心に響くフレーズに出会えるはずです。人生を共にするべきは良書です。ぜひ読んでみてください。


アンダーラインポイント

満足感を得るための秘訣は、小さな悩みにくよくよしないことである。そしてささやかな喜びの芽を進んでさがすことである。

ものごとの明るい面だけを見ようとする性格は努力によって身につきます。

愛は無料ですが、その価値ははかり知れません。愛は愛をもつ者を祝福し、そうでない人たちの胸にもあり余るほどの幸福を育てます。悲しみさえも喜びに変わり、流す涙も甘い露の味がするでしょう。

「力そのものはやさしさの半分ほどの威力もない」(リー・ハント)

心を豊かに育てることに比べれば、その他はすべてとるに足らないことだと自覚しなければならない。

人格こそが財産であり、しかももっとも気高いものです。普遍的な善意と、人びとの尊敬に囲まれた“自分だけの所有地”です。これに投資しようとする人は、利益は上げられないかもしれませんが、まちがいなく尊敬という報酬を受け取ることでしょう。

気高い精神を持つ者は、あらゆるできごとを経験に変えてしまう。経験と理性が結合した結果、行動が生まれる。何かを期待しながらではなく、大きな愛に駆られて行動するのである。

手に入れるだけの価値があるものは、代償を払わなければ自分のものにならない。宗認めることこそ、行動力を養う一歩です。余暇ですら、働いた結果として得たのでなければ心から楽しめないでしょう。働かずに手に入れた余暇なら、まだ代金を払っていないことになります。

「仕事についていない人は、どんなに人がよくて、他の面では尊敬できたとしても、真に幸福にはなれないと私は信じている。仕事は私たちの人生そのものなのだから。あなたには何ができるかが、あなたの実力にほかならない。」(神学者スタンリー卿)

シェークスピアは劇場の経営者であり、下手な役者でもありました。彼は文学的な才能を磨くことよりも、金もうけに関心が深かったのです。
いつの時代も偉大な作家は、実務の習慣を身につけた活力あふれる人物です。

すぐれた自制心は、理想的な人間がもつ完璧さの1つに数えられる(ハーバード・スペンサー)

「黙れ、さもなければ沈黙にまさる言葉を口にせよ」(ピタゴラス)

友人を見ればその人がわかると言われます。同様に読んでいる本を見れば人格を知ることができます。
人と書物との間にも、人間同士と同じようなふれあいが生まれるからです。

すぐれた書物はりっぱな行為そのもの、人を浄化し、励まして、心を自由に広げ、教養のない俗物主義から守ってくれます。良書は「高尚な快活さ」と「冷静な人格」を生み、精神を正しく整え、あたたかさを人に与えるのです。


目次

訳者のことば
① もっと熱く生きよ、道は開ける
② 使命感に燃える
③ 仕事をやり抜く
④ 見識を高める
⑤ よい人間関係をつくる
⑥ 人生に勝利し、人生を楽しむ

沈黙は身を助く、と感じる場面が意外と多いものです。

最後の授業

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメはカーネギーメロン大学(コンピュータサイエンス、ヒューマン・コンピュータ・インタラクション、デザイン)教授ランディ・パウシュ氏の『最後の授業』です。膵臓がんのため余命数ヶ月と宣告された著者が、最後の授業として教壇に立った時の感動のDVDもついています。
人は余命を知った時、何を伝えたいと思うのか・・。3人の幼い子供をもつ46歳の大学教授。余分なものをそぎ落とした、人としてもっともシンプルで崇高な思考は聞く人の心を打ちました。400人の聴衆のなりやまない拍手とスタンディングオベーション、600万ダウンロードあったという講義の模様もライブで感じられます。
これから結婚する人、これからお母さんになる人には家族のありかたとしての教材にもなってくれるはずです。


アンダーランポイント

「癌は僕にしかないわけじゃない」。この点に異論はない。膵臓癌だけでも、毎年3万7000人以上のアメリカ人が癌と診断されている。
では、僕という人間をどう定義すればいいのか。教師、コンピュータサイエンス学者、夫、父親、息子、友人、兄弟、学生たちのよき指導者。僕はすべての役割を大切にしている。でもこのなかでどの役割が、僕という人間を際立たせるのだろうか。

これまでの実績がどうであれ、僕が愛するもののすべては、子どものころからの夢と目標に根ざしている。そして、夢や目標のほぼすべてを実現してきた道のりに。

夢をかなえる道のりに
障害がたちはだかったとき、
僕はいつも自分にこういい聞かせてきた。
レンガの壁がそこにあるのは、理由がある。
僕たちの行く手を阻むためにあるのではない。
その壁の向こうに「何か」を
自分がどれほど真剣に望んでいるか、
証明するチャンスを与えているのだ。

僕は「親の宝くじ」に当たった。
僕は当たりくじを握りしめて生まれてきた。

辞書は食卓から六歩の本棚にあった。「わからないことがあれば自分で答えを見つける」が、わが家のモットーだった。面倒くさがって、座ったままあれこれ考えることはありえなかった。僕たちはもっといい方法を知っていた。百科事典を開け。辞書を開け。心を開け。

仕事でも人間関係でも強い立場に立ったときは、公平にふるまわなければならないとも教えられた。

僕が幼いころからずっと、僕がうぬぼれていないかを確認することが自分の仕事だと、母は思っていた。

子供は何よりも、自分が親に愛されていることを知っていなくてはならない。そして、たとえ親が生きていなくても、子供はそれを知ることができる。

とにかくものごとを交渉の場にもちだすこと。そうすれば受け入れてもらいやすくなる。

幸運は、準備と機会がめぐりあったときに起こる。

「十分に時間をかけて待っていれば、人はきみを驚かせて感動させるだろう」
だれかにいらいらしたり、腹が立ったりするのは、その人に十分な時間を与えていないだけかもしれない。

僕が思う親の仕事とは、子供が人生を楽しめるように励まし、子供が自分の夢をおいかけるように駆り立てることだ。親にできる最善のことは、子供が自分なりに夢を実現する方法を見つけるために、助けてやることだ。

だから、僕が子供たちに託す夢は簡潔だ。自分の夢を実現する道を見つけてほしい。僕はいなくなるから、きちんと伝えておきたい。僕がきみたちにどんなふうになってほしかったかと、考える必要はないんだよ。きみたちがなりたい人間に、僕はなってほしいのだから。


目次

はじめに
第1章 最後の講義
第2章 僕はこうして夢をかなえてきた
第3章 僕を導いてくれた人たち
第4章 夢をかなえようとしているきみたちへ
第5章 人生をどう生きるか
第6章 最後に

謝辞
カーネギーメロン大学について
訳者あとがき
著者・訳者紹介


偉大な人物には、偉大な母ありなんですね。親という仕事は重責です。