親への挨拶で 好印象を持ってもらおう
はじめに
親への挨拶 結婚報告
Profile 〜 Mari Higuchi 〜 結婚ジャーナリスト ひぐちまり事務所代表 外資系銀行、建築企画会社をへてブライダル業界へ。 1987年にジミー・カーター元アメリカ合衆国大統領を迎えたプライベートレセプションを担当した経歴を持つ、おもてなしのスペシャリスト。1988年よりブライダル事業に携わり1万組の結婚式を手がける。結婚式のマナーやしきたりを熟知し、今後の結婚式のトレンドを分析・予想。新郎・新婦の立ち居振る舞いレッスンを始め、講演、テレビ、雑誌などでも幅広く活躍。結婚トレンド研究所所長、日本ブライダルプロトコール協会代表、エコールドプロトコールモナコアドヴァイザーもつとめる。 書籍監修に8万部を突破した『ウエディングのマナーとコツ』(学習研究社)、「話し方、マナー、演出のコツがわかる 結婚式短いスピーチ」(高橋書店)など監修多数。 http://higuchimari.jp |
親への挨拶・結婚報告
結婚式&披露宴は人生、結婚生活、人づきあいの縮図。プロポーズの次は、お互いの家へご挨拶。相手の親への挨拶ほど緊張する場面はないですね。
親にとって大切なことは、この結婚で自分の子供が幸せになれるかどうかという点でしょう。
よい関係を築く為に丁寧な言葉使いは大切にしたいですが、敬語を完璧に使いこなすよりも、やはり結婚に対する思いを誠意をもって自分らしく伝えられるかどうかが大切なポイントとなるでしょう。笑顔と気持ちのよい挨拶には誰でも好感を持つものです。特に、最初と最後の挨拶は大人として
きちんと行いたいもの。
また相手の親が時間をとってくれたことにはもちろんの事、自分のパートナーを育ててくれたことへの感謝の気持ちを大切する事が、幸せな結婚生活へのスタートにつながるはずです。
大切にしたいパートナーの親との関係ですが、人と人との関係ですから、思い通りにいかないことも時にはあるかもしれません。
そんな時は、『どうしてわかってもらえないのかしら』と考えてしまいがちですが、相手の思いを理解しようとしたり、自分を伝えようと努力をしたりすることで関係を築いていくチャンスと考えてみてはいかがでしょうか?
まずは自分から歩みよろうとする姿勢と努力は時間がかかっても、きっと相手に伝わることでしょう。
挨拶の順序を決定
自分の親へ相手の情報を伝える
結婚相手へ親の情報を伝える
挨拶の日時を決める
手土産を準備する
当日の話題の準備
親が気にしそうな事柄、たとえば結婚式の時期、結婚式後の住まいなどを事前に二人で話しをしておくと、当日あわてませんし、特に男性の場合は、先のことを考えているという印象は『頼りがいがある』という評価につながるでしょう。
但し、勝手に決めたと思われないように、何事も親をたてるスタンスを忘れずに。
また、お互いの子供の頃のエピソードなどは、場をなごませる話題となります。
男性の場合
女性の親が気になるのは、『娘を託して大丈夫だろうか』という点。
結婚の承諾をしてもらうという大切な日にふさわしい装いを心がけて。
ヘア 茶髪や長すぎる髪は印象がよくありません。きちんとカットして清潔感を大切に
服装 スーツが無難です。シャツやネクタイも奇抜でないものを。シャツにはきちんとアイロンをかけましょう。スーツでない場合でも、ジャケットは着用するようにしましょう
靴 黒や茶色の革靴をきちんと磨いておきましょう。
中敷の汚れも事前にチェックを。
身だしなみ ひげをしっかりそる、鼻毛のチェックも。靴を脱ぎますので、靴下は新しいものを。普段はピアスをしている場合もこの日ははずしておきましょう。
女性の場合
同居が前提でなくても、相手の親は『嫁として』どうかを考えるもの。その点を考慮して服装や振る舞いに気遣いをしましょう。
ヘアメイク 明るすぎる茶髪や派手すぎるメイクは避けます。清潔感を大切にブラウン系やピンク系のナチュラルメイクがおすすめです。
服装 派手すぎず、地味すぎず、スーツかワンピースが無難です。正座をする場合もあるのでタイトスカート、短すぎるスカートは避けましょう。
きちんと見えるからといって、仕事用のビジネススーツは女性の場合結婚のご挨拶にはふさわしくありませんので避けましょう。
アクセサリー つけ過ぎは禁物です。シンプルで上品な印象になるように心がけましょう。婚約指輪をもらっているときは、つけてもOKです。
バック 明らかに高額とわかるブランド物は『金遣いが荒いのでは』などの懸念材料となりますので、シンプルなものを
靴 訪問先では靴をぬぐので、脱ぎやすいものを。夏でも素足は厳禁です。冬のブーツ、夏のミュールもNGです。
身だしなみ 香水は好き嫌いがあるので控えめに。はやりのネイルもこの日は控えめに。
お家についたら‥
まずは玄関で‥
お部屋へご案内頂いたら‥
ここできちんとご挨拶
今日の本題へ
挨拶無事終了!
帰宅のタイミング
帰宅後お礼を忘れずに
悩み その1 結婚を反対されたらどうしよう
親が反対するのは『生活が不安定になるのでは』
『将来苦労することになるのでは』など、
二人の考えの甘さを心配してのこと。
二人の人生設計などを話して理解を得られるように努力をしますがそれでも許しを得られない場合は、一旦引き上げて時間をかけて理解を得る努力を。自分たちの置かれている状況を冷静に判断し、親の不安要素を取り除く努力をしましょう。親の意見にも耳を傾け許しが得られるように誠意をもって対応しましょう。
悩み その2 お腹に赤ちゃんがすでにいる場合の話はどう伝えたら?
親のキャラクターを考えて、まずは結婚の許しを得たあとに赤ちゃんの話をするか、一緒に報告をするかを決めましょう。
事前にどう話をすすめるか、母親に相談するのも一つの手。
大切なのは、順序が逆になったことについては、素直に謝り、同時に二人の結婚に対する気持ちが真剣であることをきちんと伝えること。
悩み その3 二人に年の差がある場合
親が心配するのは常に、自分の子供がこの結婚で幸せになれるかどうかという点。
その人のどういうところに惹かれたのか、尊敬しているのかなど、をきちんと伝えて、自分にとっては大事な人であることを伝え親に安心をしてもらう努力を。
悩み その4 結婚相手に離婚歴がある場合
親が心配しそうなこと、相手に子供はいるのか?なぜ離婚したのか?など、あいまいにせずきちんと説明をした上で、相手とどういう家庭を築きたいのかを話をして、理解を得るようにしましょう。
悩み その5 自分の親と相手の親の相性が悪い
人は相性がありますので、どうも話が かみ合わないというケースも。
悪意がないのであれば、あえて大事にしないのも 大人の配慮。
それぞれの親との付き合いは大切にし、親同士の 顔合わせの機会を減らすという方法も。
悩み その6 遠方の相手の実家に挨拶に行く場合は相手の家に泊まるの?
何回も相手の親と面識がある場合、すでに結婚の了承を頂いている場合以外はお互い気を使わない為にもホテルの予約をしておくのがおすすめ。
悩み その7 家族が結婚式や結婚生活に口出しをする
結婚式や結婚生活は二人で作るものですから、勝手に安請け合いするのではなく、一旦要望は聞き取ったあとに、二人で話し合って結論を出す事が大切。自分の身内のことは自分にとっては当たり前でも、相手にとっては負担になることもあるので、良かれと思っても、相手の意見を聞く事を大切に。
悩み その8 しきたりにきびしい親戚がいる
本家、分家の意識が強い家では、結婚式のすすめ方や席次などにも注文をつけられるケースが。二人の希望に合わない場合も、形を変えて取り入れられるなら、歩みよる工夫をするか、どうしても無理な場合は、親から話してもらうようにしてみて。
悩み その9
自分達の力で結婚式を挙げるつもりが、親から援助を申し出られた
結婚式を楽しみにしているのは、誰よりも 親なのかもしれません。
その日を楽しみに用意をしてくれたのなら、 無碍に断るのではなく ある程度受けるのも大人の対応。新居の費用にあてたり、
親を旅行に招待するなど工夫次第で有意義に使えるはず。