結納

ウエディング用語 ~ふ~

ふ|用語

ファーストダンス

ファーストダンスとは、新郎新婦が結婚してから初めてするダンスのことをいいます。欧米では、結婚式の後のレセプション(披露宴)はダンスパーティになる場合が多く、そのときにダンスパーティの最初(と最後)に新郎新婦のみが、ゲストの前でダンスを披露します。新郎新婦はファーストダンスのためにウェディングの前にダンス教室に通ったりもします。その後はゲストも交えてのダンスパーティとなります。また、新郎新婦のダンスの後、新婦とその父、新郎と新婦の母、新婦と新郎の父、新郎とその母、などと順々にダンスをしていきます。日本ではまだそれほど馴染みがありませんが、近年はカジュアルなパーティにおいてファーストダンスを取り入れるカップルもいるようです。

ファーストバイト

ファーストバイトとは、ケーキカットの後で、新郎新婦が切り分けたケーキの一切れを互いに食べさせあって二人の愛情の深さをアピールする演出のことをいいます。バイトとは英語で「かじる」という意味です。新郎から新婦への一口は「一生食べるものに困らせないから」、新婦から新郎への一口は「一生おいしいものを作ってあげる」という意味が込められています。また、新郎と新婦のうちうまく食べさせられた方が、その後の新生活で主導権を握ることができるという言い伝えがあるようです。これは、欧米で古くから行われている習慣が伝わったもので、「ファーストイーティング」「ケーキシェアリング」ともいいます。

ファンシーカット

ファンシーカットとは、一般的なラウンドブリリアントカット以外のその他のカッティングの総称のことをいいます。ファンシーカットダイヤモンドはラウンドブリリアントカットとは異なり、カラット・カラー・クラリティのグレードはありますが、カットグレードの評価基準はありません。また、ラウンドブリリアントカットに比べて同じカラット数なら割安なことが多いです。ファンシーカットには、オーバルカット、ハートシェイプカット、エメラルドカット、ペアシェイプカット、スクエアカット(プリンセスカット)などがあります。

ファンシーカラー

ファンシーカラーとは、人工着色ではなくて天然の美しい色をもつダイヤモンドのことをいいます。これは一般的な無色のダイヤモンドに比べて産出量が極めて少ないために、希少価値が高く、色の濃いものほど高価になります。ピンク、ブルー、グリーンなどたくさんの色のファンシーカラーダイヤモンドが存在しますが、イエローとブラウンダイヤを除くと、カラーダイヤモンドは、ダイヤモンド1万個当たりに数個程度とされます。婚約指輪では、センターストーンの脇にピンクダイヤモンドのメレダイヤを配したデザインに人気がとてもあります。
これに対して、放射線や加熱など人為的な処理を施し、人工的に色をつけたダイヤモンドのことを着色ダイヤモンドと呼びます。これらの人工的に処置をすることを「トリートメント」または「エンハンスメント」ともいいます。この場合、鑑定書には備考部分に「天然ダイヤモンド(処理石)」と表記されカラーグレードは評価されません。

ファンシータキシード

ファンシータキシードとは、黒や濃紺の正式なタキシード以外のその他のタキシードの総称のことをいいます。これは、黒のタキシードよりも略式であり準正装とされます。ジャケットの色や形状に係わらず、黒のズボンを合わせるのが基本ですが、最近では上下同色のものも増えてきています。タイは蝶タイだけでなく、アスコットタイを使用することも多くあります。
色はカラフルで光沢のあるものが用いられ、柄は無地を始め、マドラスチェックやタータンチェックなどの格子柄、ペイズリーや花柄などのプリント柄などが使用され、素材にはシルクやベルベット、モヘアなど多種多様なものが使われます。このように、色彩や素材、デザインにいろいろなバリエーションがあります。
ファンキータキシードの由来は1960年代後半に起こったピーコック革命ですが、現在ではカジュアルなパーティやステージ衣裳、披露宴などの際にのみ着られるとされています。

V字リング

V字リングとは、手の甲へ向かってV字形をしたようなデザインのリングのことをいいます。縦のラインを強調するようになっているため、指を細く長く見せる効果があります。また、エンゲージリングとマリッジリングが同じV字型のリングであれば、重ね付けをすることも可能となるのでおすすめです。また、重ね付けをすることによってボリューム感を出すことができます。婚約指輪と結婚指輪を重ね付けしたい方は、できるだけ同じV字リングで細めの幅のものを選ぶとよいでしょう。

ブーケ

ブーケとは、新婦が持つ花束のことのことをいいます。その昔、ヨーロッパで、男性が女性にプロポーズするときに、野の花を摘んで花束を作って渡したことがブーケの由来とされています。また、花束を贈られた女性は結婚を受諾する返事として、花束の中から一輪の花を抜き取って男性の胸に挿します。これがブートニアの由来とされます。
ブーケは、新郎新婦の身長・体型やデザインとのバランス、ドレスのシルエット、会場の規模や雰囲気などから総合的に考えて、最もよく似合うブーケを選ぶことがポイントです。ブーケを決める事前の打ち合わせのときには、ドレスや会場の写真など、当日のイメージがわく参考資料をなるべく多く持参するとよいでしょう。
ブーケのデザインには、アームブーケ、ティアドロップブーケ、オーバルブーケ、クレッセントブーケ、リングブーケ、キャスケードブーケ、クラッチブーケ、ボールブーケ、ラウンドブーケなど多種多様なバリエーションがあります。また花材も種類が豊富なので、いろいろなアレンジを楽しむことができます。
お色直しに合わせてブーケも替える場合が多いため、衣裳に合わせて複数のブーケを用意する必要があります。また、ブーケトスの演出をする場合に、記念にブーケを残しておきたい方は投げるため用のブーケを別途作っておく必要があります。

ブーケトス

ブーケトスとは、挙式が終わった後、花嫁が後ろ向きの状態から、未婚女性の招待客に向かって背中越しにブーケを投げる演出のことをいいます。ブーケを受け取った招待客の女性は次の花嫁になれると言われています。これは欧米の習慣で、幸福のバトンタッチの意味をもっています。挙式用ブーケを手元に残したいのであれば、ブーケトスにはウェディングドレスに用いるブーケとは別に、ブーケトス用にミニブーケを用意すると良いでしょう。また、ミニブーケを複数用意して独身女性全員に贈るケースもあるようです。
ブーケトスの由来はいくつか説がありますが、14世紀頃のイギリスの風習が起源とされています。祝福にあやかりたいと結婚式の参列者たちが、花嫁のドレスを引っ張ったり、ブーケの花や小物を取ったりしたので、花嫁はその予防策としてブーケを投げるようになったといわれています。それが転じて、幸せのお裾分けとして何かを投げる習慣となり、現在のブーケトスになったとされます。
また、花婿が花嫁のガーターベルトを取って、未婚の男性招待客にめがけて後ろ向きで投げるというガータートスという演出もあります。これは、ガーターを取った招待客の男性は次の花婿になれるとされるもので、ブーケトスの男性版のイベントです。

ブーケ・ブートニア・セレモニー

ブーケ・ブートニア・セレモニーとは、新郎から新婦へブーケを差し出し、新婦は差し出されたブーケの中から一輪の花を抜き取って、ブートニアとして新郎の胸に挿すという演出のことをいいます。同様の演出に、12本のバラを花束にしたダーズンローズというものがあります。また、あらかじめ招待客に花を配っておいて、新郎は皆から花を集めてブーケを作ったり、ブーケを新婦へ渡すときにプロポーズしたりするなどといった演出を行うこともあります。

ブーケプルズ

ブーケプルズとは、ブーケに数本のリボンを付けておき、それを未婚の女性招待客に引っ張ってもらう演出のことをいいます。プルは「引く」という意味で、これはその中の1本だけがブーケに繋がっており、引き当てた女性には幸運が訪れ、次の花嫁になれるという演出です。また、はずれた招待客の女性にも幸せのチャームをプレゼントする場合もあります。
ブーケトスの代わりとしてブーケプルズが披露宴の余興として行われることが多いです。
ブーケトスでは、招待客が参加を遠慮したり、慌しくブーケを取り合いになったりすることもありますが、ブーケプルズの場合は優雅な演出として最近人気が出てきています。また、ブーケトスでは投げるためのブーケを別に用意する必要がありますが、ブーケプルズではメインのブーケにリボンを結ぶことで流用することが可能です。ブーケプルともいいます。

ブートニア

ブートニアとは、新郎の左胸に飾る花のことをいいます。ブートニアとはフランス語で「ボタンホール(襟穴)」を意味します。本来、ブートニアは上着の左胸のボタンホールに差しますが、コサージュとして左衿に留めるようになっているケースが多いです。普通、ブートニアは新婦が持つブーケと同じ花材でコーディネートします。その昔、ヨーロッパにおいて男性が女性にプロポーズするときに、野の花を摘んで花束を作り、女性に渡したことがブーケの由来とされます。また、花束を贈られた女性は結婚を受諾する返事として、花束の中から一輪の花を抜き取り、男性の胸に挿します。これがブートニアの由来とされます。よって、ブーケとブートニアは同じ花材で作ることになるのです。また、ブートニアは多くの場合にはブーケ代とセットになっています。

ブートニエール

ブートニエールとは、男性のフォーマルの上着の襟(ラベル)に付いている襟穴、またはその穴に挿す花のことをいいます。一般的なジャケットの衿にも穴の開いていない襟穴が形骸的に付けられているケースが多いです。ブートニエールは、元々はフランス語で「ボタン穴」を意味していますが、英語でも「ボタンホールに差す飾り花」のことを意味します。結婚式の新郎衣装でのブートニエールは、新婦のブーケに使われる花材と同じものでブートニアを挿すのが一般的です。フラワーホールともいいます。
ブートニエールは、16世紀頃、第一ボタンホールに花を挿すファッションが流行し、その第一ボタンホールにさした花をブートニエールと呼んだことが由来とされています。ここからブートニアやコサージュが派生しました。
また、普通ブートニエールにはバラやカーネーションが使用されます。これは、燕尾服(テールコート)が別名ホワイトタイと呼ばれるように、白い蝶ネクタイを着用することから、蝶ネクタイに合わせて白のカーネーションをコーディネートしたのが由来とされます。

フェザードレス

フェザードレスとは、襟ぐりや裾に、マラボーなどの羽をあしらったデザインをしたドレスのことをいいます。マラボーとはアフリカハゲコウのことですが、一般的には、ハゲコウやオーストリッチなどの羽根を使用した装飾品のことを指します。
また、フェザーには羽、羽毛の意味があり、羽のように軽やかなイメージを持つドレスのこともフェザードレスといいます。これは、オーガンジーやシフォンなどの軽くて薄い織物が用いられ、ふんわりとした柔らかな雰囲気を作ります。

フェーシングカラー

フェーシングカラーとは、タキシードやテイルコート(燕尾服)の襟で、朱子織の光沢のある布地を張ったもののことをいいます。本来はシルクが用いられますが、光沢感があるサテンやタフタが使われることもあります。夜の正礼装のタキシードとテイルコートのみに使用されます。フェーシングカラーの由来は、電気のない時代に、ほのかな明かりでも光を反射して、顔を見ることができるように付けられたとの説があります。フェースドラペル、シルクフェーシング、シルクフェースドカラーなどともいい、日本語では拝絹(はいけん)襟といいます。ちなみに、襟のアウトラインに絹のテープや飾り紐で縁取りを施したもののことはバイビングカラーと呼ばれます。

フェミニン

フェミニンとは、英語で名詞として女性、形容詞として女性用の、女性らしいという意味を持つ言葉です。ウェディングドレスや小物、ブーケなど花嫁が身につけるものに対して、女性らしいデザインを意味する形容詞としてよく使えわれます。

フォーチュンクッキー

フォーチュンクッキーとは、おみくじが中に入っているクッキーのことをいいます。これはアメリカの中華料理店で食後のデザートとしてよく出されるもので、結婚式においては、招待客に渡されるクッキーの中におみくじが入っているという可愛らしい演出になります。プチギフトとして招待客に渡すこともありますが、二次会などの演出として使っても効果的です。
フォーチュンクッキーに書かれている内容は、運勢、ラッキーナンバー、格言などいろいろなバリエーションがあります。フォーチュンクッキーは、元々は日本の神社で新年の祝いに配られていた辻占煎餅が起源だといわれています。それが19世紀末にサンフランシスコの日本茶店において、煎餅の中に言葉を書いた紙を入れたものをお茶請けとしてサービスしていたものが由来とされます。第二次世界大戦後は、いくつかの中華料理店がフォーチュンクッキーのアイディアを取り入れたことにより非常に一般的なものとなり、現在ではアメリカの多くの中華料理店で見られます。別名おみくじクッキーともいいます。

フォーマルウエア

フォーマルウエアとは、礼服や礼装の総称のことをいいます。昼間と夜間によって区別され、さらにモストフォーマルウエア(正礼装)、セミフォーマルウエア(準礼装)、インフォーマルウエア(略礼装)といった3種に分類されます。

フォールスネーム

フォールスネームとは、宝石本来の呼び名ではなく、見かけのよく似たより価値のある宝石の名を取って付けられた別名のことをいいます。フォールスネームとは、誤った名称という意味で、日本語では誤称と呼ばれます。産地名や商標名や形容詞などが接頭語に付くケースが多く、そのように表記されている場合や、極端に安価だったりするものは、まず偽物だと思ってよいでしょう。

【フォールスネームの例】 本来の宝石の名称  フォールスネーム
無色水晶  アラスカダイヤモンド
無色トパーズ  アフリカダイヤモンド
無色ガラス  フランスダイヤモンド
無色ジルコニア  セイロンダイヤモンド
アイオライト  ウォーターサファイア
ヘマタイト  黒ダイヤ
クリソプレーズ  オーストラリアヒスイ
アマゾナイト  コロラドヒスイ
ネフライト  台湾ヒスイ
シトリン(黄水晶)  シトリントパーズ
ペリドット(かんらん石)  イブニング・エメラルド

フォト寄せ書き

フォト寄せ書きとは、受付で招待客を一人もしくは数名ずつインスタントカメラで撮影し、写真の余白に名前やメッセージを書いてもらうことをいいます。また、招待客の席にカメラを置いておき、招待客同士で自由に撮影してメッセージを書いてもらうこともあります。
フォト寄せ書きには、撮った写真がその場で出力できるポラロイドカメラやチェキなどを利用します。フォト寄せ書きの演出用としてポラロイドカメラをレンタルしてくれる会社もあります。また、ポラロイドでは必要なものが揃った「フォト寄せ書きセット」が販売されています。後で写真つきの芳名帖にしたり、アルバムにしたりすることができます。他にも二次会などで、集めた写真を引いて当たった人にプレゼントをあげるなどの余興に利用することも可能です。

袱紗(ふくさ)

袱紗(ふくさ)とは、贈り物の上に掛けたり物を包んだりするときに用いられる、絹で作られた、風呂敷のように折りたたむ袋のことをいいます。その中には硬い敷物が入っています。慶事の場合には、赤、臙脂(えんじ)、紫などの赤系や、淡い色が多く用いられます。紫は弔事の場合にも兼用できるので重宝されます。結婚式においてはご祝儀袋を包むのに使用されます。また、結納では片木盆に載せた受書を交換するときなどに上に掛けて使われます。ご祝儀袋用に、中に台紙が付いているものや袋状になっているようなものなどもあります。
袱紗の起源としては、以下のようなものがあります。
古代・中世の人々は、物を唐櫃(からひつ)に入れて運んでいて、贈り物を相手に渡すときは唐櫃の蓋を返して、その上に贈り物を載せて差し出していました。また引出物を頂くときにも同様に、唐櫃の蓋に載せていただき、唐櫃に入れて持ち帰っていました。それが鎌倉時代になると、蓋だけが独立して使用され「広蓋(ひろふた)」と呼ばれるようになります。蒔絵師(まきえし)の手描きによる磨き家紋や装飾が広蓋には施されました。
蓋が独立するようになると、中身が見えてしまうための体裁上として、さらにまた、贈り物を届ける道中の日よけや埃除けとして、着物の袂(たもと:袖)を掛けたことが袱紗の起源といわれています。次第に着物の袂ではなくて、独立した覆い布を使用するようになり、掛袱紗となりました。その後江戸時代になると、布も装飾的で立派なものへと変遷していき、元禄時代には現在の袱紗のように裏を付けるようになりました。

福禄寿

福禄寿(ふくろくじゅ)とは、披露宴のテーブル名などによく用いられる縁起のよい言葉のことをいいます。福禄寿は、中国の道教の神様で七福神の一つで、短身、長頭で、長いひげを生やし、経巻を結びつけた杖を携え、鶴を従えているとされます。
福禄寿は、福は幸福、禄は封禄、寿は長寿を意味し、福禄寿の三徳を希求する道教の教えを具現化したものとされます。ちなみに封禄は俸禄とも書き、所領・官職ついている諸侯に与える料物 などのことで、現在における給料・財産に当たります。福禄寿は七福神の寿老人と同体、異名の神とされ、南極星の化身(南極老人)や、宋の道士天南星の化身とされます。福禄人(ふくろくじん)とも言われます。

ブザム

ブザムとはシャツの胸部分のことをいいます。ブザムとは、英語で胸、胸部を意味しています。礼装用のシャツには装飾的なデザインのブサムのものがあり、結婚式などにおいて準礼装や略礼装として使用されます。代表的なものとしてフリルドブザムやプリーテッドブザム、スターチドブザムなどがあります。
フリルブザムは、胸元に波状のひだ飾りが付いたものです。スターチドブザムは、U字や角形の切り替えがあり、共地が重ねられ胸当て(ディッキー)のように見せ、通常は二重またはそれ以上の厚みがあります。日本語では烏賊胸(いかむね)と呼ばれます。プリーテッドブザムは、胸の部分にプリーツをあしらったデザインのものです。これは、プリーツの形状や細さもいろいろで、縦・横・斜めとバリエーションも豊富です。日本語ではひだ胸と呼びます。

伏せ込み

伏せ込みとは、リングの地金に穴を掘り、石を取り囲むようにして留めるようなセッティングのことをいいます。出っ張りが少なく、引っ掛かりにくいので、普段使いによく適しています。伏せ込みのリングは石が外せないために、サイズを直すことが難しく、石が割れないようにするには、多くの場合大小ともに1~2サイズ程度の直しまでしかできません。覆輪留めともいいます。

巫女(ふじょ)

巫女(ふじょ)とは、神道の神職の助手的な仕事に仕える女性のことをいいます。未婚の若い女性が務める場合が多く、白い小袖に緋色の女袴を合わせたものが一般的な巫女装束で、典型的なイメージとしては、長い黒髪を後でひとつに束ねています。元々は神託を聞き、民へ告げるシャーマン的な役割を持っていました。神前結婚式においては、玉串奉奠(たまぐしほうてん)での玉串や三々九度の御神酒を新郎新婦に手渡したり、神楽に合わせて舞を奉納したりするなど、神職の司式の補助としての役割を果たします。巫女(みこ)ともいいます。

プチギフト

プチギフトとは、パーティや披露宴の後、招待客を送迎するときに配るちょっとした贈り物のことをいいます。プチとは、フランス語で「小さい」の意味です。最近では定番の演出であり、引き菓子や引き出物とは別に、招待客一人一人に来て頂いた感謝とお礼の気持ちを添えて新郎新婦から手渡しで贈られます。また、キャンドルサービスの代わりに、招待客のテーブルを回ってドラジェサービスを行う演出をするケースもあります。送る物はカップルによっていろいろで、ドラジェやクッキー、キャンディー、チョコレートなどのお菓子をはじめ、紅茶、入浴剤、石鹸、ジャム、スプーン、お箸など多種多様なものが選ばれます。また、お菓子を手作りしたり、メッセージカードやラッピングに趣向を凝らしたりするなど、オリジナリティにあふれた個性的なものも増えてきています。送迎ギフトとも呼ばれます。

仏前式

仏前式とは、仏教の教えに基づいた挙式スタイルのことをいいます。式場やホテルでは仏前式用の挙式場を設けているところは少なく、一般的に多くの場合には先祖代々の菩提寺や自宅の仏前に僧侶を招いて行われます。仏前式の場合には、司婚者は僧侶が行い、数珠(念珠)を受けて焼香し、仏様の前で来世まで連れ添う夫婦の結びつきを誓い、祖先に感謝し、盃を交わします。仏教には浄土宗や浄土真宗、日蓮宗など多くの宗派が存在し、司式の流れや焼香のやり方などが宗派によって異なることが多くあります。また少なくとも両家の一方は、挙式を行う宗派に属している必要があります。仏前式の場合には日取りは関係なく、六輝(六曜)にこだわる習慣はありません。仏前式では、挙式料のことを懇志(お布施のこと)と呼びます。また衣装は、花婿は五つ紋服、花嫁は白無垢となります。

ブッフェ

ブッフェとは、ブッフェテーブル(元卓)にまとめて料理が載せられており、食べ放題形式で提供される食事サービスのことで、自分で自由に料理を取りに行く立食スタイルのことをいいます。ブッフェとは、立食の、セルフサービスのという意味です。壁際に椅子などが用意されており、立食だけでなく椅子に座って食べることができるケースが多いです。また、たいていの料理は大皿に盛り合わせてあります。ブッフェは、招待客が料理を取りに動き回るので、招待客同士の交流が図りやすく、会場の雰囲気も和やかになります。基本的に料理はコース料理で、デザートだけブッフェスタイルにするデザートブッフェや、その場でシェフが料理を取り分けてくれるサービスなども大変人気があります。ビュッフェ、ビッフェともいいます。
ブッフェはバイキング料理ともいいますが、これは和製英語で、同義語としてはスモーガスボードがあります。これは、スウェーデン語の 「スモーガス」(パンとバター)と 「ボード」(テーブル)が語源の合成語です。

仏滅

仏滅(ぶつめつ)とは、六輝(六曜)のひとつで、すべて凶であるとされる日のことをいいます。これは、物事が滅する日という意味を持ち、結婚式などの慶事は避けたほうが良いとされている日です。仏滅の日は会場も空いていることが多く、割引プランを設定しているところもあるので、特に気にしないという人はチェックしてみるといいでしょう。
仏滅は小六壬の「空亡」が由来とされています。空亡とは十二支と十干の組み合わせにより欠けた干支(えと)のことです。これは六甲空支法の「空弧」と「虚亡」を合わせたものであり、天中殺ともいいます。これを全てが虚しい(空しい)と解釈して「物滅」と呼ぶようになり、それが転じて「佛(仏)」の字が当てられて仏滅となりました。仏滅という字面から仏陀(釈迦)が入滅した(亡くなった)日と解釈されることが多いようですが、本来は一切関係ありません。

ブライズメイド

ブライズメイドとは、花嫁の付き添い人、立会人として、結婚式において花嫁の側に立つ女性たちのことをいいます。主に花嫁の友達や姉妹、親族の中で未婚の女性が務めます。バージンロードで花嫁に先立って入場し、花嫁の身の回りの世話をします。白以外のお揃いのドレスを着てブーケを持ち、花嫁に華を添え、引き立てます。ブライズメイドのドレスは新婦が用意してプレゼントします。 花婿側でこれと同じ役割をグルームズマン(日本ではアッシャーと呼ぶ場合が多い)と呼び、ブライズメイドとグルームズマンは人数を揃えます。一般的にはブライズメイドは2~5名程度が選ばれますが、その人数が多いほどステイタスが高いとされます。ブライズメイドの中でも最も花嫁と親しく、代表的な立場の女性をメイド・オブ・オナーと呼びます。一方、花婿側の代表のことはベストマンと呼びます。
ブライズメイドは、結婚する花嫁を祝福する前祝いパーティであるブライダルシャワーを企画します。ブライダルシャワーは一般的に結婚式の2ヶ月前から2週間前ぐらいに、レストランや花嫁またはブライズメイドの自宅などで行われます。参加者は伝統的に女性のみで、お茶やおしゃべりを楽しみながら花嫁をお祝いし、花嫁が集まったプレゼントを順番に開けていきます。ブライズメイドやグルームズマンの習慣は、中世のヨーロッパが起源であり、花嫁の幸せを妬む悪魔から花嫁を守るために、未婚の姉妹や友人たちが花嫁と同じような衣裳を着て付き添い、悪魔の眼を惑わした伝統が由来とされています。

ブライダルインナー

ブライダルインナーとは、ドレスを美しく着用するための下着の総称のことをいいます。もともと欧米の文化であるドレスを日本人が綺麗に着こなすために、ドレス専用のインナーでドレスに合う体型に整え、メリハリのあるプロポーションを作ることを目的としています。ドレスを美しく着こなすため、一般の下着よりも補整力が高く、バストを上げ、ウエストをスラリと見せる効果があります。 代表的なのは、ブラジャー・ウエストニッパー・ガーターベルトがひとつになった「スリーインワン」や、ブラジャーとウエストニッパーが一緒になったビスチェタイプ、フロントとサイドにシルエットを整えるためのコイルボーンが入ったロングブラジャーといったものがあります。オフショルダーのドレスや襟あきが広いデザインのドレスには、取り外し可能なものかストラップレスのインナーを使用し、背中が広く開いたバックレスデザインのドレス用には、ベアバック対応のVバックのバックレスタイプのインナーを使用します。
大切なことは、必要以上に締めつけることではなく、「足りない部分をインナーで補う」ことです。ドレスにあわせてボディーラインを造形することがポイントとなります。できればドレスを選ぶ前にインナーを購入し、試着時もブライダルインナーをつけて選ぶようにすると、本番のイメージが分かりやすくなりおすすめです。ブライダルインナーはドレスショップやランジェリーショップで購入することができます。
ドレス下着、補正下着、ドレスインナーともいいます。また、和装の場合のブライダルインナーとは、肌襦袢、裾よけ、足袋などの和装下着を指します。

ブライダルエステ

ブライダルエステとは、ウェディングに備えて行うエステのことをいいます。結婚式当日にベストな状態になるように、肌のコンディションを整えケアをする花嫁専用のエステのコースです。個人個人に合わせてプログラムを組んでくれ、結婚式の半年前から直前に至るまで各種コースが用意されており、何回かエステに通って行います。
フェイシャルをケアするメニューを中心として、ドレスを着たときに特に露出が多い肩や背中、胸元のケアまでしてくれます。また、リラックスを目的としたオプションやボディラインのケアを組み合わせるケースもあります。化粧のりをよくするためにシェービングなどもセットで受けることをお勧めします。

ブライダルキャンドル

ブライダルキャンドルとは、披露宴のキャンドルサービスの演出の際に使用する、メインテーブルの側にある一番大きなろうそくのことをいいます。お色直し後の再入場の際に行われるキャンドルサービスでは、すべての招待客のテーブルの上にあるキャンドルに火を灯した後、最後にこのキャンドルに新郎新婦が点火します。ブライダルキャンドルには目盛りがついていて、銀婚式までの25年間、毎年結婚記念日に火を灯してふたりの記念日を祝えるようになっています。

ブライダルシャワー

ブライダルシャワーとは、結婚する花嫁を祝福する前祝いのパーティのことをいいます。一般的に結婚式の2ヶ月前から2週間前ぐらいに、レストランや花嫁またはブライズメイド(花嫁の姉妹や友人など花嫁と親しい未婚の女性が務める)の自宅などで行われます。パーティのアレンジはブライズメイドが行い、参加者は伝統的に女性のみで、お茶やおしゃべりを楽しみながら花嫁をお祝いし、花嫁が集まったプレゼントを順番に開けていきます。出産前にも「ベビーシャワー」という同様のパーティを行う習慣があります。
ブライダルシャワーのプレゼントとしては、化粧品や調理道具、ランジェリーなどといった新婦しか使わないものをプレゼントします。プレゼントを包んであった包装紙やリボンを使ってダミーのベールやブーケを作り、結婚式のリハーサルで花嫁が使用する習慣もあります。 結婚プレゼントとしては事前に新郎新婦が欲しい物のリストを準備し、友人たちはそのリストから分担して各自予算に合ったものを購入しプレゼントします。こうすると、プレゼントがダブることなく、本人たちの欲しい物を贈ることができて便利です。事前にショッピングサイトに欲しい物リストを渡しておき、友人たちはそこに買いに行けばいいようにすることもあります。
また、ブライダルシャワーに対して、新郎は男性の友人たちとバチェラー(独身)パーティーを行います。これは、多くの場合結婚式前夜に行われ、レストランやバー、ナイトクラブなどで男友達と共に独身最後の夜に羽目を外すイベントです。

ブライダルチェック

ブライダルチェックとは、ウェディングの前に行う婦人科検診のことをいいます。結婚を控えている女性が、妊娠や分娩に影響する婦人科的な項目をあらかじめチェックすることを目的に診てもらいます。受信の目安は結婚式の6ヶ月から3ヶ月前ぐらいに行います。主な検査項目は、血液検査:貧血の有無、肝機能検査、腎機能検査、感染症(肝炎・風疹抗体価・エイズ検査・梅毒検査など)、血糖、脂質検査(コレステロール・中性脂肪)、内診・超音波検査:感染症(クラミデイア・細菌)、子宮筋腫・卵巣腫瘍の有無、子宮ガン検診、乳房検査、乳ガン検査、尿検査(尿タンパク・尿糖など)などがあります。ブライダルチェックの結果を結納の際に交わす場合もあります。また、検査後1年以内に妊娠した場合、データを妊娠初期検査として流用することのできる病院もあります。ブライダルチェックは病気ではないため健康保険が利かないので、検査の項目にもよりますが3万円前後の費用がかかることになります。

ブライダルチャーチ

ブライダルチャーチとは、独立型のチャペルにパーティ会場を併設したような教会のことをいいます。衣裳や写真撮影の手配もできるので、披露パーティと併せて利用されるのが一般的です。ブライダルチャーチは結婚式専用の教会であり、ほとんどの場合は専任の聖職者や属する信者もおらず、定期的な礼拝や集会を行っていません。そのため結婚講座はなく、挙式直前の数分程度の説明で終わることが多いです。フォトウェディングのみの利用もできるところもあります。
最近ではヨーロッパの歴史ある私設教会を丸ごと移設・復元したものが増えていて、教会の建物だけでなく、パイプオルガン、ステンドグラス、祭壇、ベンチシートなどの備品・調度品もすべてそのままヨーロッパから移したアンティークな雰囲気で格式ある荘厳なブライダルチャーチに人気があります。また、沖縄リゾートウェディングの場合にはほとんどのチャペルがこのスタイルになります。

ブライダルフェア

ブライダルフェアとは、結婚式場・ホテル・披露宴会場などブライダル式場で行われるウェディングの見本イベントのことをいいます。模擬挙式、模擬披露宴、婚礼衣装の試着、料理の試食、会場装飾・装花のサンプル展示、引き出物・引き菓子などのアイテムの展示など、実際の挙式・披露宴をイメージできるようになっていて、その会場の雰囲気やセンス、サービスなどを把握することができます。展示のほかにも具体的な結婚式の内容について話を聞いてくれる相談会もあり、その場で式場の予約をすることも可能です。最近は料理の試食や衣裳の試着など参加型のイベントが増えてきており、デートがてら気軽に楽しむことができます。ほかの会場とも比較して希望の結婚式が叶えられるかどうか検討するためにも、目当ての会場のブライダルフェアには積極的に参加してみると良いでしょう。基本的には無料で予約もいらないことが多いのですが、料理試食会などのときには予約制や有料の場合が多いので事前に問い合わせたほうがよいでしょう。

ブライダルリング

ブライダルリングとは、結婚に関するリングとして婚約指輪と結婚指輪の両方のことをいいます。一本で婚約指輪と結婚指輪を兼ねているリングのことを指す場合もあります。
継ぎ目のない「輪」は、永遠不滅の愛を象徴しており、 結婚指輪には「誠実・貞節」の意味があります。これは配偶者への永遠の愛・誠実・貞節を約束すると同時に、神様に対しても永遠の愛・誠実・貞節を誓うことを意味しています。
左手の薬指にブライダルリングをはめる由来は幾つかの説があります。一つは左手薬指の血管が直接心臓と繋がっているという古代エジプトの言い伝えから来ているという説。またもう一つの説はでは、11世紀頃、教会が結婚指輪に祝福を与えるようになり、それと同時に結婚指輪を左手の薬指にはめる習慣が生まれたとされています。さらにもう一つの説では、西洋では指輪をはめる指によって意味を持たせる慣習があり、左手は「服従と信頼」を表していて、さらに薬指は「愛情」の印とされています。そこでこの二つに意味から薬指にはめる習慣が始まったとされます。
結婚の際に指輪を贈る習慣は古代ローマにまでさかのぼります。昔は、婚約指輪と結婚指輪の区別はなく、永遠に終わることのない円を愛の象徴として花嫁に贈ったものでした。現在のように、エンゲージリングが婚約指輪、マリッジリングが結婚指輪とうように分けられるようになったのは13世紀以後といわれています。ローマ法王が、結婚前に互いを良く知るべきだとして、婚約期間を奨励したことから婚約指輪が生まれたという説があります。またその他にも、西暦860年に教皇ニコラス1世が「婚約発表には婚約指輪が必要である。夫となるものは高価で経済的な犠牲を払う指輪を将来の妻に贈るべし。」という決まりを作ったのが婚約指輪の始まりだというような説もあります。結婚指輪と婚約指輪を両方贈る習慣は19世紀に入ってからのことであり、それまでは、その時代の教会が結婚と婚約のどちらを重視するかによって一方のリングを贈っていました。

ブライダルローン

ブライダルローンとは、結婚するカップルに資金を融資してくれる目的型ローンのことをいいます。挙式費用や新婚旅行費用、新居準備費用などの結婚資金に利用することが可能です。一般のローン商品よりも低金利で審査基準も低めに設定されていることが多いです。「身分証明」「年齢」「年収」「勤続年数」「住所」「結婚式場の予約証明」「その他の保証」といった審査基準がありますが、無担保・保証人無しでも大丈夫なケースが多いです。取り扱いは銀行やカード会社となります。

ブライド

ブライドとは、花嫁・新婦のことをいいます

ブライドジラ

ブライドジラとは、結婚式の準備を進めていくうちに、自分の結婚式に対して徹底的にこだわりを持ち、一切の妥協を許さないあまりに、欲張りで自分勝手になり、感じが悪い女性へと変貌していく花嫁のことを意味する言葉です。これは、「花嫁(ブライド)」と「ゴジラ」を合わせた造語です。

プラチナ

プラチナとは地金として人気が高い貴金属で、元素記号Pt、原子番号78の白色の光沢を持つ金属で、白金とも呼ばれます。日本では婚約指輪、結婚指輪にプラチナが良く用いられえいます。純度は100%はPt1000と表記され、Pt1000、Pt950、Pt900、Pt850の四品位制で表されており、リングの裏側などに大蔵省検定マークが打刻されています。金は純度37.5%のK9まであるのに対して、プラチナは85%に満たない純度のものはプラチナとは認められていません。
プラチナは希少性が高い高価な貴金属で、他の貴金属に比べて採出量がとても少なく、約1トンの原鉱石から、たった3グラムのプラチナしか採出されません。採出総量は年間100トン程度で、その内ジュエリーとして加工される量は年間88トン程度になります。有史以来発掘されたプラチナの総量は約2500トンとされており、これは5m四方の立方体の大きさと同量で、金の約1/30程度です。
科学的に非常に安定していて、他の貴金属に比べて密度と比重が高く、摩滅しにくくて熱や酸化に強く、傷が付きにくいといった優れた耐久性があります。汗にも強く、通常の使用では変色することはありません。また、純度が高く、アレルギー反応を起こしにくい肌に優しい貴金属です。強度と共に粘り気があり、わずか1グラムで2キロメートルもの長さに伸ばすことができる展延性を持つため、繊細な細工をすることができます。宝飾品のほかにも、触媒としても高い活性を持っており、自動車の排気ガスの浄化触媒のほか、合成触媒として多くの量が使用されています。
プラチナの語源は、1735年に、スペインの海軍将校がコロンビアのピント川河畔で銀に似た白い金属を発見し、「ピント川の小さな銀(platina del pinto)」と呼んだことに由来しています。これが現在のplatina、元素名のplatinum(ラテン語形)の語源となりました。つまりプラチナとは外観が銀に似ていることに因んだ呼び名であるのです。また、銀は酸化してくすんでしまいますが、プラチナは金のように美しさを保つ性質があることから、プラチナのことを "white gold" とも呼んでいました。白金という日本名は、"white gold"を直訳したものです。

ブラックスーツ

ブラックスーツとは、日本独自のフォーマルな準礼服で、黒のスーツのことをいいます。朝から夜まで、慶事、祝事から弔事まで、着方によって冠婚葬祭に幅広く使うことのできる便利な礼服です。婚礼にはブラックスーツに白のネクタイが定番とされていますが、ブラックスーツは日本だけで通用する準礼装(セミフォーマル)で、海外では礼服ではなく単なる黒のビジネススーツとしてしか見られないので注意が必要になります。本来の準礼装としては、昼間はディレクターズスーツ、夜間はタキシードを着用しすることになります。
ブラックスーツは、昼の準礼装のディレクターズスーツを基にして、1960年代に日本で作られたものです。高度成長期の新生活運動(冠婚葬祭の簡素化を目指した農村運動)の流れの中で、全国に普及していきました。

ブラックタイ

ブラックタイとは、黒の蝶ネクタイのことをいいます。また、男性の夜の正礼装であるタキシードのことを俗にブラックタイとも呼びます。これは、タキシードには黒の蝶タイが必ず用いられることから、ブラックタイと言えばタキシードを指すようになったものです。ドレスコードに「ブラックタイ」と指定されている場合には、必ずタキシードを着用します。

フラワーアーチ

フラワーアーチとは、アーチをつる性の植物や花で飾ったもののことをいいます。これは、祭壇へのアプローチや庭園のエントランス部分などに配置されている、花や緑を飾った入場門のようなもので、結婚式においてはガーデンウェディングや一軒家のハウスウェディングなどでよくみられます。

フラワーガール

フラワーガールとは、キリスト教挙式において、入場のときにチャペルのバージンロードを花で清めるために、花を蒔きながら花嫁を先導する役割を務める女の子のことをいいます。一般的な式次第の順序としては、新郎入場のあと、結婚指輪を持ったリングボーイが入場、続いてフラワーガールが花かごを持って入場したあと、新婦が新婦の父と入場します。女の子を使った類似の演出には、花嫁のドレスのトレーンを持つトレーンベアラーなどもあります。フラワーガールには、親戚の子供の中から4~10才ぐらいの女の子を一人もしくは複数選び、可愛いらしいドレスを着せて挙式の演出の一環として参加してもらうことが多いようです。

フラワーコーディネート

フラワーコーディネートとは、メインテーブルや招待客のテーブルの卓上装花から会場装花、ブーケ、ブートニアなどに至るまで、結婚式で使用する全ての花をトータルコーディネートすることをいいます。テーマを決めたり季節感を出したりするなどして、花材の種類や色をコーディネートします。

フラワーシャワー

フラワーシャワーとは、キリスト教式挙式の終了後、バージンロードを退場するとき、もしくは教会の外に出てくるときに、新郎新婦に向けてゲストが花びらを蒔いて祝福するセレモニーのことをいいます。欧米にはこれと同様に、新郎新婦の幸せを願ってゲストが何かを振り掛ける習慣があり、シャボン玉を吹きかけるバブルシャワー、お米を蒔くライスシャワーやペーパーシャワーなどもあります。 フラワーシャワーには花の香りによって辺りを清め、幸せを妬む悪魔から二人を守るというような意味があります。使用する花は特に決まっておらず、新郎新婦の好きな花材を選んでかまいません。フラワーシャワー用の造花の花びらもあり、日本では一般的に生花よりも造花を使用することが多いです。
フラワーシャワーの演出を禁止している会場もあるので事前に確認することが必要となります。独立型チャペルのある会場では可能なことが多いですが、館内に併設されたチャペルでは難しいようです。

プランナー

プランナーとは、ウェディングプランナーのことで、結婚のプランなどをサポートしたり、式の段取りをしたりする職業のことをいいます。仕事内容は、結婚式のプランニングに始まり、準備期間中の相談対応、コーディネート、金銭的な調整、当日のアテンドまで、新郎新婦に適切なアドバイスをして結婚式をトータルプロデュースします。新郎新婦の希望の結婚式を叶えるために二人と同じ目線で発想してパーティの企画・演出を考え、スタッフを動かしながら全体を作り上げるという非常に大切な役割を持った仕事です。そのため何でも率直に相談できるプランナーがいる式場を選ぶことも大切です。ブライダルコーディネーターやブライダルプロデューサーとも言います。
元々ウェディングプランナーはアメリカで生まれた職業であり、日本ではウェディングプランナーという職種の規定や業界共通の公認資格は特にありません。結婚式場やホテル・レストランのウェディング部門やウェディングのプロデュース会社において、独自に「ウェディングプランナー」の役職を設定しているケースが多いのです。

プランニングシート

プランニングシートとは、オリジナルウェディングを実現させるために、新郎新婦二人の希望やこだわりをチェックして記入していくもののことをいいます。予算とも照らし合わせてプランニングシートに書き込むことによって、二人が実現したいと望む結婚式が具体的に見えてきます。
二人の相談にのってウェディングプランナーはバランスのよいプランニングシートを作成します。ここで、挙式や披露宴のスタイルの希望、招待するゲストの人数などから会場を決定したり、テーマや二人のこだわりを形にするためのコーディネートや演出を具体的に決めたりしていきます。プランニングシートにそって業者に発注したり、各担当者に指示を出したりして具体的な結婚式の準備を進めていくことになります。

プリーツ

プリーツとは、布を折り畳むことで襞(ひだ)を作る技法のひとつで、規則的に畳み込んだ布の一部を固定し、衣服に運動性を持たせたり、立体的に装飾したりするために使われる技法のことをいいます。また、ひだそのものを指すこともあります。折り目が付いていないものをタック、折り山が途中で消えるものをダーツと呼びます。
これに対し、布を垂らしたときに自然にできるひだをドレープ、縫い縮めてひだを作るものをギャザーと呼びます。ドレープやギャザーとは異なり、プリーツは折り山がきちんとたたまれているために硬い印象がありますが、折り幅や素材によっては柔らかさも表現することができます。折り畳むと3重になるため厚手の生地は適さず、こしが弱く収縮性がある素材もプリーツには適しません。
プリーツの歴史は古く、古代エジプト以来使用されてきました。中世から近世にかけて、女性はすその長い衣服を着ていたので、歩きやすく運動性を出すためにプリーツを多く用いていました。プリーツは通常の3倍以上の布を使うので、上流階級にしかできない高級な装飾的な技法でもありました。

プリーテッドブザム

プリーテッドブザムとは、胸の部分に襞(ひだ、プリーツ)をあしらったデザインの礼装用のドレスシャツのことをいいます。プリーツの形状はいろいろで、プリーツも細いもの、太いもの、また縦、横、斜めとバリエーションは多種多様なものがありますが、ヒダ巾約1cm、片側6本、前立分を加えて全部で14本、等間隔で縦に平行になっているものがフォーマル用として一般的です。日本語ではその形状からひだ胸と呼びます。

フリードリンク

フリードリンクとは、披露宴やパーティにて出される飲み物が、飲み放題スタイルになっていることをいいます。決められた種類の飲物はいくら飲んでも料金が同じというシステムです。飲み物はビールやワイン、ウイスキー、ソフトドリンクなど、会場によって種類が異なってきます。フリードリンクは一般的にセットの飲物料金に1,000円程度の追加料金になっていて、フリードリンクの対象外の飲物を招待客が注文すると、その分は追加料金が発生します。お酒を飲む招待客が少ない場合はかえって割高になる場合もあるので、招待客の顔ぶれとドリンクの内容を確認してから決めるとよいでしょう。

プリザーブドフラワー

プリザーブドフラワーとは「保存された花」という意味です。ドライフラワーとは異なり発色が良く、生花に近い質感のまま保存することが可能です。生花を瞬間冷凍し樹液の水分を抜き、代わりに着色料や保存料などを含んだプリザーブド溶液に浸し、数時間から数日間にわたり花の力によって液を吸わせます。溶液は天然色素やグリセリンなどオーガニックな素材が使用されることが多いです。青いバラなど自然界に存在しない色の花を造ることもできます。
時間をかけて花の力により溶液を吸わせることにより、着色とは異なり自然な風合いが生まれます。
最近は生花ではなくてプリザーブドフラワーを使ったブーケも人気があり、直射日光や湿度には弱いため保存に気をつける必要がありますが、状態が良ければ数年間は保存が可能なとなるので、ブーケを記念として美しく残したい人におすすめです。また生花のブーケを結婚式終了後に回収し花材に分解し、プリザーブド加工を施してから再度ミニブーケを作ってくれるといったサービスもあります。リゾートウェディングの場合には挙式後、地元で二次会を開く方には結婚式と同じブーケを持てるという利点があります。水やりがいらないため日々の手入れが簡単なことも人気の要因の一つです。
プリザーブドフラワーは1991年にフランスのベルモント社によって開発されました。

ブリリアントカット

ブリリアンカットとは、宝石を上から見たときに中央から外側に向かって放射線に広がるようにファセットが配置されているようなデザインのもののことをいいます。ファセットとは、切子のようにカットされたひとつひとつの面のことです。もともとブリリアントには「輝く」という意味があり、宝石の輝きをよりいっそう引き出すためのカットであることからブリリアントカットと名付けられました。
上から見たアウトラインをシェイプと呼び、その形状によっていろいろな分類やネーミングがあります。丸形のラウンド・ブリリアントカットが、一般的な婚約指輪としてよくみられる形状です。

フリンジ

フリンジとは房状の縁飾りのことをいいます。フリンジはラテン語のフィムブリアが語源で、縁、末端、房などの意味を持っています。これは、紐や糸を束ねて付けたり、布端の地糸をほぐして寸本ずつ結んだりすることで房状にしたものになります。
フリンジの歴史は古く、古代オリエント時代に既に登場していました。本来は生地の端糸を束ねることにより、布のほつれを防ぐためのものでしたが、そのためには余分な糸布が必要で加工に手間がかかることから高価なものであり、房が多いほど身分が高い証とされていました。現代では装飾用として別の糸を付けるケースが多く、マフラーやテーブルクロス、カーペット、カーテンなどに使用されます。

プリンセスカット

プリンセスカットとは、宝石のカットの一種であり、真上から見ると正方形の形状をしたブリリアントカットのことをいいます。1970年代以降に登場した、比較的新しいスタイルのカットです。スクエアカットに比べるとカットが細かく施されていて、カット面が細かく多いため、強い輝きを放ちます。また、反射光が細かく表情が繊細で柔らかく煌く「プリンセス」というその名称通りの上品なデザインです。

プリンセスライン

プリンセスラインとは、上半身はウエストまでフィットし、腰から下のスカート部分はギャザーやフレアーでやわらかくふんわりと広がったスタイルのドレスのことをいいます。ウエストラインを細く見せる効果があり、体型を選ぶことなく誰にでも似合うラインです。パニエの量でスカートのボリュームを調整することができます。
プリンセスラインの由来は、英国国王エドワード7世妃のアレクサンドラがプリンセスであった時代に好んで着用していたことからその名前がつきました。その名の通り優雅で可愛らしく上品なラインの正統派ドレスです。ブーケはキャスケードやクレセントなど、ゴージャスでかつエレガントな洗練された印象で流れるラインのブーケがよく似合います。

ブルーダイヤモンド

ブルーダイヤモンドとは、青色をしたダイヤモンドのことをいいます。天然のブルーダイヤモンドはホウ素を含有していることにより青い輝きを放ちます。天然のファンシーカラーブルーダイヤモンドは非常に希少でありとても高価なため、市場に出回っているもののほとんどはトリートメント処理を施し人工的に着色をしたものです。ブルーダイヤモンドには「呪いのホープワイヤモンド」と呼ばれるいわくつきの大きな天然ブルーダイヤモンドがあるので、縁起物として祝い事の際には避けたほうが良いでしょう。このブルーダイヤモンドは1600年代に発見されたもので、現在45.52カラット、時価2億ドルもの価値があるとされています。このダイヤはルイ14世やマリーアントワネット、富豪たちなどいろいろな人の手に渡りますが、持ち主は次々と非業の死を遂げていきました。1839年にロンドンのオークションでブルーダイヤモンドを競り落とし、4代にわたって保有した実業家のヘンリー・フィリップ・ホープの名前に因んでホープダイヤモンドと呼ばれるようになりました。ホープダイヤモンドは1958年にスミソニアン協会へ寄贈され、現在ではスミソニアン博物館に展示されています。

フルオーダー(ドレス)

フルオーダーとは、ドレスにおいては自分だけのオリジナルのドレスを作ることをいいます。また、オートクチュールともいいます。フランス語で「オート」は「高級な」、「クチュール」は「仕立て・縫製」をそれぞれ意味し、これらを併せて「特注の仕立て服」のことを指します。 デザインや生地選びから打ち合わせをして、フィッティングして採寸し、仮縫い(シーチング)を行い、本縫いをしていきます。各自のこだわりや好みを反映することができ、体型に合ったドレスを作ることができますが、完成までには2~3ヶ月程度の時間がかかり、費用も高めとなります。

フルオーダー(リング)

フルオーダー(リング)とは、ウェディングドレスにおいては、足全体を隠すほどの長さがあるスカート丈のことを指します。
フルオーダー(リング)は、フルは「全部、十分な」、レングスは「長さ」をそれぞれ意味しており、総じて等身大、実物大を意味し、地面に届くほどの長さを持った衣類のことをいいます。

フルレングス

フルレングスとは、ウェディングドレスにおいては、足全体を隠すほどの長さがあるスカート丈のことを指します。
フルレングスは、フルは「全部、十分な」、レングスは「長さ」をそれぞれ意味しており、総じて等身大、実物大を意味し、地面に届くほどの長さを持った衣類のことをいいます。

フレアー

フレアーとは、ファッションにおいては、緩やかに波うたせて広がりを持たせるようにした開口部のことをいいます。これは朝顔形のような形状をしており、フレアースカートやフレアー袖などに使用されます。フレアーとは、「揺らめく」、「炎がめらめらと燃える」、「広がる」という意味です。

プレイスカード

プレイスカードとは、パーティや披露宴の際にテーブルに置く、参列者の名前が書かれた席札のことをいいます。

ブレーセス

ブレーセスとは、ズボンやスカートを留めるために使用する肩から吊り下げる紐やバンドのことをいいます。通常はズボンの上裾上部に専用のボタンをつけ、ループ&ボタンで着用するのが本式ですが、現在市販されている物のほとんどは、金具でズボン上裾を止めるようになっています。ブレーセスとはイギリス英語で、アメリカではサスペンダーといいます。
また、英国では、サスペンダーはストッキング用のガーターベルトという意味になります。

プレーントゥ

プレーントゥとは、男性用正装靴で、つま先部分のトップからサイドにかけて継ぎ目がなく、またつま先飾りもないような靴のことをいいます。プレーンは「平らな」、トゥは「つま先」をそれぞれ意味しています。タキシードを着用するときには、黒エナメルでプレーントゥのオペラパンプスを合わせるのが正式な着こなし方であるとされています。

プレストブーケ

プレストブーケとは、押し花ブーケのことであり、挙式で使った生花のブーケを記念として押し花にし、額縁に飾るもののことをいいます。費用としては、2~4万円程度が価格の目安です。挙式の後、アトリエにブーケを渡せば1~2カ月後には完成します。押し花にすることで生花の色や形を活かしつつ長期保存することが可能になります。鮮度が高いうちに渡すことが望ましいので、会場まで取りに来て貰えるかどうか確認をしておいたほうがいいでしょう。

ブレスレットスリーブ

ブレスレットスリーブとは、手首の上辺りまでの長さがある袖のことをいいます。ブレスレットをはめる部分が露出することからブレスレットスリーブと呼びます。袖は細身でぴったりとタイトになっているものが多いですが、肘から指先にかけての部分がフレアーになっているようなスタイルもあります。ブレスレットスリーブは、手首が隠れるくらいのウェディンググローブをはめても袖と重なることがないようになっています。

プレタクチュール

プレタクチュールとは、フランス語で「高級既製服」を意味するプレタポルテと、「高級仕立て服」を意味するオートクチュールとの合成語です。既成のサンプルの中から好きなパターンを自由に選び、各自の好みで細かな装飾を施して、オリジナルのドレスに仕立てていくシステムです。また、フィッティングして仮縫いを行い、サイズを調整していきます。セミオートクチュール、セミオーダーとも呼びます。

プレタポルテ

プレタポルテとは、日本では一般の既製服と区別してより高級な既製服のことをいいます。オートクチュールは高級素材を使用し、顧客それぞれの要望に合わせて職人が手作業で作るオーダーメイドの少数生産ですが、これに対しプレタポルテは、素材はいいものを使用しますが、既存のパターンから量産して販売を行うといった形態を取ります。コストを抑えることができるため、オートクチュールよりは安価になります。
プレタポルテはフランス語で「既製服」という意味を持ち、これは、プレは英語の"ready"にあたる単語で「用意ができた」、ポルテは「着用する」という意味があり、間の「a(ア)」は2つの語を結び「~するために」という意味になります。つまりこれを直訳すると「着る用意ができた(服)」となり、「既製服」を意味する語ということになります。セルドレスともいいます

ブレッシングウェディング

ブレッシングウェディングとは、キリスト教式結婚式において、聖職者がキリスト教の教義に則って結婚する二人に祝福を与えるようなウェディングスタイルのことをいいます。ブレッシングとは「神様の祝福」を意味します。海外の正式な教会の多くでは、戸籍上夫婦となってからでないと挙式を行うことはできないため、事前に日本で入籍し、自治体に婚姻受理証明書を発行してもらわなければなりません。ブレッシングウェディングは法的な効力を持ってはいませんが、結婚証明書が発行されます。

フレンチカフス

フレンチカフスとは、ダブルカフスの別名称です。ダブルカフスとは、袖口部分を折り返して二重になっているようなデザインのカフのことをいい、シングルカフスに比べると立体感があり、存在感を出すことができます。ボタンホールが袖口の両方に設けてあり、そこにカフリンクスを付けて留めます。ダブルカフスには優雅で美しいイメージがあり、正式と思われることが多くありますが、実際にはダブルカフスは略式で、固く糊付けされたシングルカフスが正式なスタイルとなります。
20世紀初頭のダブルカフスが広がり始めた頃に、ソフトなものや略式のものがフレンチスタイルとされており、そのことがフレンチカフスの由来となりました。

フレンチスリーブ

フレンチスリーブとは、袖が身頃から裁ち出されてひと続きになっていて、身頃と袖の切り替えがないような短い袖のことをいいます。欧米では長くても短くてもフレンチスリーブと呼ばれていますが、日本ではノースリーブと半袖の中間ぐらいで、肩が隠れる程度の短い袖のものを指す場合が多いです。最近は袖付けに切り替えがあったとしても、この程度の短さの袖をフレンチスリーブと呼ぶこともあります。また、日本の着物の袖に似ていることからキモノスリーブと呼ばれることもあります。

フローティングキャンドル

フローティングキャンドルとは、グラスなどに水を張り、そこに浮かべるようにするタイプのキャンドルのことをいいます。フロートとは「浮いたもの(名詞)、浮く(自動詞)、浮かべる(他動詞)」といった意味を持つ言葉です。幻想的に揺らめき輝く光の演出を楽しむことができます。

フロックコート

フロックコートとは、19世紀頃に使用された男性の昼間用の正装です。ダブルの上着で丈はひざあたりまであり、黒かグレーの上着に白襟をつけたベスト、もしくはグレーのベストに、縞(しま)模様や格子柄のズボンを合わせるのが一般的です。 後にモーニングコートが主流となり19世紀末にはあまり見られなくなりました。現在ではシングルの上着のものも多く見られ、格式高い結婚式でまれに着用される程度になっています。

プロテスタント

プロテスタントとは、上着の着丈が膝まであるような伝統的な昼の正礼服のことをいいます。黒もしくはグレーのダブルの上着に、立衿シャツとアスコットタイを組み合わせるのが正しい着方とされていますが、現在ではプロテスタントはもはや過去の礼装スタイルとなり、ほとんど結婚式でのみ着用されるようになりました。最近では若いカップルに人気があり、スタイルもカジュアル化していて、シングルボタンでオフホワイトや水色などといった明るい色のプロテスタントもよく見られるようになりました。丈が長く大きな身頃なので、大きな教会での挙式やトレーンの長いウェディングドレスと合わせるととても良く似合います。
プロテスタントは現代の昼の正礼服、モーニングの原型となったものであり、16世紀のヨーロッパの農民が外出や農作業のときに着用していた、長い袖の付いた丈の長い服が起源とされています。本来は粗末な布地のものでしたが、次第に形式昇格が起こり、上等な生地を用いて洗練された仕立てが施されるようになり、一般市民の外出服へと変遷していきました。18世紀には男性の普段の服装のシャツ・ベスト・ズボンにプロテスタントとネクタイを合わせることで、英国紳士の外出時の服装としてそのスタイルが確立し、現代のスーツの原点となりました。今でも修道士の着る袖の長い修道士服はフロックと呼ばれます。

プロデュース会社

プロデュース会社とは、結婚式のプランニングや準備、手配代行などの仕事を請け負う会社のことをいいます。結婚する二人のイメージや希望を聞き、それを実現するために会場探しや演出企画、業者の紹介などから、当日の進行までいろいろなことをサポートしてくれます。ホテルや専門式場では専属の婚礼担当者がいて、結婚式の演出や進行を行ってくれますが、レストランやガーデンなどの従来結婚式用の施設ではなかったような場所では担当者がいないことが多いです。そこで、その代わりとしてプロデュース会社が結婚式のコーディネートをしてくれるのです。独自に会場を持っていたり、海外ウェディングをコーディネートしてくれたりするようなプロデュース会社もあります。結婚式のスタイルが多様化し、オリジナルウェディングが流行っている昨今、多くのプロデュース会社が存在し、これを利用するカップルも増えてきています。
料金は依頼の範囲や内容により異なってきますが、手配依頼総額の10%~が相場となっています。

プロフィール

プロフィールとは、新郎新婦のプロフィールを紹介する手作りのアイテムのことをいいます。席次表を兼ねたり、二人のエピソードやゲストへのメッセージを盛り込んだりするなど、オリジナリティを出すのにうってつけのアイテムです。制作から印刷までを請け負う業者もありますが、手作りする人も多く、手作り用のパソコンソフトや素材集も市販されているので比較してみることをおすすめします。

プロフィールパンフレット

プロフィールパンフレットとは、新郎新婦のそれぞれのプロフィールを印刷したもののことをいいます。ここ最近見られるようになったペーパーアイテムのひとつで、席次表と合わせて一緒に作ったり、新郎新婦二人のエピソードや招待客へのメッセージを盛り込んだりするなどオリジナリティを出したものも多くみられます。デザインから印刷までを請け負う業者もありますが、手作りする人も増えてきており、手作り用のパソコンソフトや素材集も各種販売されています。開宴前の招待客の時間潰しや招待客同士の会話のきっかけにもなるアイテムです。

プロフィールビデオ

プロフィールビデオとは、新郎新婦の生い立ちから成長の過程や、二人の出会いから結婚に至るまでを編集した映像のことをいいます。披露宴の余興やお色直しで中座中の繋ぎとして最近良く用いられるようになった人気の演出で、写真をスライドショーにしたり、動画を組み込んだりすることで映像化します。
プロフィールビデオの演出を行うにはプロジェクターやスクリーンが必要となり、会場で借りる場合には使用料金がかかります。また、プロジェクターやスクリーンを持ち込む場合には持ち込み料が発生するので事前によく確認しておくとよいでしょう。
写真を元にプロフィールビデオを製作し、その編集を請け負ってくれる業者もあり、最近はタイトルやテロップを入れたりエフェクトを加えたりと工夫を凝らしたものも増えてきています。専用のソフトも販売されており、写真をスキャニングしてパソコンに取り込み、自ら編集をする人も多くなっています。

プロングセッティング

プロングセッティングとは、石座にのせられた一粒の石を数本の爪で留めるようなセッティング方法のことをいいます。これはティファニー社が考案したスタイルであり、エンゲージリングの代表的な形状です。日本語では立て爪と言い、立て爪のエンゲージリングはダイヤを持ち上げる爪の間の四方から多くの光を受けやすいため、ダイヤの輝きをよりいっそう得ることができ、ダイヤ本来の美しさを際立たせる効果があります。爪は指輪のデザインに大きく影響する部分であり、爪がしっかりしていないと、石が緩んだり外れてしまったりすることもあります。最近では、高さを抑えて引っ掛かりを少なくした爪も人気があります。

文金高島田

文金高島田(ぶんきんたかしまだ)とは、花嫁が白無垢や打掛を着るときの代表的な日本髪のことをいいます。未婚女性の代表的な髪型で、髷(まげ)を一回縛る島田髷の髷の根を上げて髷を高くし、額の方へ前に出した髪の結い方で、気品あふれる優雅な髪型とされています。
江戸時代には300種類もの髪型があり、文金高島田はもともと武家の若い女性や遊女の髪形でした。それが次第に花嫁の髪型として用いられるようになり、明治時代以降には花嫁の正装として定着していきました。島田髷の由来には諸説あり、江戸初期の寛永の頃、京都四条の女歌舞伎役者が始めたという説、歌舞伎の島田甚吉・万吉の髪型からきているという説、東海道の島田宿の遊女から始まったという説などがあります。
文金は江戸時代の男性の髪形である「文金風」からきており、髷の根をあげて前に出し、月代(さかやき)(男の額髪を頭の中央にかけて半月型に剃り落としたもの)に向かって急傾斜させたものといったような意味があります。「文金風」は、その髷の高さから優雅なものであるとされ、次第に女髷にも取り入れられるようになり、文金高島田に発展していったとされます。また、八代将軍徳川吉宗の時代に貨幣改鋳があり、その時の小判は文金と呼ばれていました。嫁ぐ娘のために母親が髪の中に小判を一枚忍ばせ、そのために高く結い上げられたことが文金と呼ばれる髪型の由来であるとも言われています。針や楊枝などを髷に入れて高くしたことから、針うちとも呼ばれていました。