く｜用語
クチュリエ
クチュリエとは、仏語で「（男性の）裁縫師」の意味です。しかし、主にパリの高級注文服であるオートクチュールの主任デザイナーかつ総責任者の総称として用いられています。一流のクチュリエは、生地を選択し、デザインテーマの決定からパターンを引き、裁断、縫製までの全ての過程を統括し、企画を製品化する権能と責任を保持しているのです。女性の場合はクチュリエールと呼ばれています。 また、クチュリエは英語で言うと、テーラーと同じ意味の言葉になります。
クラウン
クラウンとは、西洋の冠のことを表わした言葉で、花嫁のヘアにのせるヘッドドレスの一つでもあります。王冠のような飾りのことを指しているのです。最近では、クラウンの小型サイズであるミニクラウンに人気が集まってきています。ラテン語のコロナがクラウンの語源であると言われています。クラウンは、古代から頭部を飾るために用いられていましたが、しだいに権威や名誉を表わすものとして扱われるようになってきました。また帽子の山部、すなわち頭部にすっぽりかぶる部分もクラウンと呼ばれます。
グラスオーガンジー
グラスオーガンジーとはオーガンジーの一種です。オーガンジーの中でも特に、まるで本物のガラスのような透け感があり、柔らかめの生地を持つオーガンジーのことをグラスオーガンジーと呼ぶのです。グラスオーガンジーの生地は、主にポリエステル生地が使われています。このポリエステル生地は、大変輝度の高い生地なのです。グラスオーガンジーは一般に、ウエディングドレスの素材として用いられてきました。しかし最近は、ドレス生地の他に、新和装でも用いられています。
クラッチブーケ
クラッチという言葉は、英語で「ぎゅっとつかむ」という意味で、その名の通り、花材を片手で持てるくらいに小ぶりに束ねて、茎の切り口を揃えるだけにしたナチュラルなブーケのことをクラッチブーケと言います。茎の美しいラインを活かした自然で素朴な印象を与えることができます。一方、茎の長いタイプはアームブーケと呼びます。肩や胸元にポイントのあるドレスや、シンプルなドレスにぴったりのブーケです。また、カジュアルなドレスにもよく似合います。 野に咲く花を束ねたような軽やかで自然な雰囲気がこのクラッチブーケの魅力なので、まさにガーデンウエディングに適しています。
クラブボウ
クラブボウは、蝶ネクタイでもあるボウタイの一種のことを表しています。クラブボウの場合、蝶結びの両翼部分が直線的にカットされているデザインが特徴的となっています。このクラブボウは別名でクラブシェイプとも呼ばれています。このクラブボウは、アメリカの服飾用語の一つで、1920年代に登場しました。クラブボウという名前は、ナイトクラブの支配人や、バーテンダーなどが好んで着用したことから、付けられたとされています。
クラリティ
クラリティとは、ダイヤモンドの品質を評価する４Ｃのひとつです。ダイヤモンドの透明度を示しています。ダイヤモンドは内包物を含んでおり、磨かれたダイヤモンドを専門家が10倍のルーペで拡大し検査します。インクルージョンの数、大きさ、位置、明るさ、性質、色、どの面から見えるかなどを総合的に判断してクラリティの評価が行われ、等級が決まるのです。評価はフローレス（FL）を最高に、肉眼でインクルージョンが見えるI3まで、高いものからFL、IF、VVS1、VVS2、VS1、VS2、SI1、SI2、I1、I2、I3と11段階で評価されます。エンゲージリングには主にVVSやVSクラスまでのダイヤモンドが使用されています。
くるみボタン
くるみボタンとは、芯になる素材の表面を布・皮革・編み地などで包んだボタンの総称です。形状としては、半球型でふくらみがあるものが多いです。芯には、絹を丸めたもの、金属、木などがよく用いられています。その芯をくるむ素材には、模様を描いたり、布地に刺繍をしたり、布切れを接ぎ合わせたり、細かな編みこみを入れたりと様々な工夫が見られます。このように、くるみボタンには手工芸品的な側面もあるのです。丸い形で、やわらかい素材で包んであるため、平たいボタンや樹脂・金属製品にはない風合いと温もりを感じさせることもできます。そのため、ウエディングドレスの装飾としてもよく使われています。特に背中のファスナー部分や、袖の開きの部分などにたくさん並べてつけて使用することが多いです。
グルーム
グルーム（groom）とは、英語で「新郎」、「花婿」という意味を表しています。
グルームズメン
グルームズメンとは、花婿の友人代表のことです。花婿付添い人でもあります。日本ではアッシャーと言う事もありますが、正式にはグルームズメンが正しい表現です。グルームズメンの役割は、結婚式披露宴で、進行の手伝いをしたり、ゲストを席までエスコートしたりすることです。また、挙式ではブライズ・メイドをエスコートします。このグルームズメンには新郎の兄弟や未婚の親しい友人から2～5人程度選ばれます。特にグルームズメンの中で一番新郎に親しい人をベストマンと呼びます。
車代
車代とは、仲人や主賓などに交通費として包むお金のことです。この車代の金額としての目安は、自宅から会場までの距離に応じて5,000～１万円程度となっています。車代を渡す相手が、自宅から会場まで最高金額の交通機関を使って往復したと考えて包むのがマナーです。ただし、タクシーチケットを渡したり、ハイヤーを手配したりした場合、この車代を渡す必要はありません。車代を渡す場合は、祝儀袋かポチ袋に入れて、表書きは「御車代」か「御車料」と記して渡しましょう。
クレープ
クレープとは縮み織物の総称です。よこ糸に強い撚りをかけた糸を使い、撚りが戻ろうとする力で布面にしぼを出した織物のことを表わします。細かい凹凸の縮みしわが特徴の織物です。このクレープは通気性が大きく、速汗性・吸汗性もあり、大変肌触りがよい織物となっています。このように布面にしぼのある織物のことを一般にちぢみ・ちぢみ織物・クレープ・しぼ織物、などと呼びます。また、薄くしなやかで透けて見える素材のことをジョーゼットともいいます。クレープの起源は、古代中国です。そして9世紀にイタリアに輸入され、12世紀頃から西欧で改良され、各種生地が開発されていきました。
グレーディングレポート
グレーディングレポートとは、ダイヤモンドの品質を評価した鑑定書のことです。カット・カラット・カラー・クラリティの4Cの評価に加えて、蛍光性や寸法などの特徴がグレーディングレポートには具体的に表記されています。カットの評価についても、プロポーションとフィニッシュの総合評価が記載されており、特にフィニッシュは対象性と研磨状態を表示しています。クラリティでは、内包物の位置を図示している鑑定書もあるのです。このグレーディングレポートの形式は、各鑑定機関により異なっています。日本におけるグレーディングは、カラーとクラリティのグレードがGIA基準、カットの総合評価はAGL(宝石鑑別団体協議会)基準が一般的です。
クレッセントブーケ
クレッセントとはフランス語で「三日月」という意味を表しています。クレッセントブーケは、その名の通り三日月型の弧を描くようなラインのブーケのことです。エレガントで優雅なフォルムが大変印象的なブーケとなっています。花材によってその印象を大きく変えることができます。小花で可憐にまとめたり、カサブランカやバラでゴージャス感を出すなど、いろんなアイデアを駆使して自分だけのブーケを作ることが可能です。また、クレッセントブーケはドレスの前部分があまり隠れないので、ウエストから下に刺繍などのある、プリンセスラインやAラインのデザインのウエディングドレスドレスと相性がよいでしょう。軽く肘を曲げてやや低めに持つと美しく見えます。
グローブ
グローブとは、ウエディングドレス用の手袋のことです。グローブの長さにはたくさんの種類があり、例えば、手首までのショート丈から二の腕を覆うロング丈まであるのです。このようにたくさんの種類の中から、ドレスのシルエットとの相性や、隠したい部分に応じて自分に一番合ったグローブを選ぶことができるのです。中でも、ショート丈のグローブはどんなドレスとも相性が良く、キュートな雰囲気にすることができます。ロングは肩を出したドレスと相性が良く、腕を細く長く見せる効果があります。グローブの素材も様々で、オーガンジーレースやサテン等の生地が使用されています。これらのグローブはレンタルドレスにはセットになっているのが一般的です。
クロカンブッシュ
クロカンブッシュとはフランスの一般的なウエディングケーキのことです。クロカンブッシュとは、「ごつごつした木」という意味を表しているのです。このクロカンブッシュはフランスでは、古くから伝統的なお祝い事には欠かせないケーキとされてきました。ヌガーなどの台の上に、小さなシュークリームをたくさんツリー状に積み上げて、飴やカラメルなどの糖液で固めた大型のデコレーションケーキのことです。このクロカンブッシュの高さが高いほど、結婚後の生活が豊かになるという言い伝えもあります。｢シュー｣はフランス語で｢きゃべつ｣という意味を表しています。欧米では赤ちゃんはきゃべつ畑から生まれてくるという説もあることから、子孫繁栄と豊作を願って、きゃべつに見立てたシューを積み上げるのです。また、クロカンブッシュは、ケーキ入刀の際に、お互いがシューを取って食べさせあう演出も人気です。入刀後は生ケーキと同じように切り分けてゲストにサービスし、二人の結婚の喜びをみんなで別ち合います。
クロス
クロスとは、撮影手法の一つのことで、光源の周囲に放射状の光条を写します。これは、レンズ先端にクロスフィルターをはめることで、より幻想的な特殊効果が得られるのです。クロスフィルターとは、光学ガラスの表面に細かい格子状の溝を刻むことで、こうすることで点光源などの光を入射させると数本の光条が発生します。4本、6本、8本のものや虹色の光条を発生できるもの等、そのバリエーションは大変豊富なものとなっています。フィルターを回転させると、同時に光条も回転するので、その角度により全体の印象が大きく変わります。また、イルミネーションやキャンドル加え、水面の反射を煌めかせたりすることもできます。キャンドルサービスやナイトウエディングなどで活用すると、より幻想的な雰囲気を演出することができるのです。
クロスタイ
クロスタイは、フォーマル用のネクタイの一種のことを表わします。このクロスタイとは、リボン状の短い帯布を襟元で交差させ、真ん中をタイピンで留めるというスタイルのネクタイです。別名でコンチネンタルタイとも呼ばれることがあります。これはクロスタイの発祥が1960年代のヨーロッパであることからそう呼ばれているのです。クロスタイのシルエット、クロスの打合わせ方、結び方の種類はたくさんあり、カラーバリエーションも豊富にあるため、自由なアレンジが可能なスタイルです。しかしこのクロスタイは格式高い場には適していません。それよりもセミフォーマルやカジュアルな場に適したネクタイスタイルです。
クロスハンド
クロスハンドとは、乾杯の際の演出の一つのことです。クロスハンドの乾杯とは、二人の人が腕を交差させた状態で、お互いのグラスに注がれたシャンパンを飲みあう乾杯のことです。このクロスハンドは、結婚披露宴の演出の一つにもなっているのです。それは披露宴の乾杯時に行われます。新郎新婦が、お互いシャンパンが注がれているシャンパングラスを手に持ったまま、互いの手をクロスさせた状態で自分のグラスのシャンパンを口にするという演出です。
黒引き振袖
黒引き振袖とは、黒地の振袖のことです。この黒引き振袖も、白無垢同様に婚礼の正装です。そのため挙式にも披露宴にも通用します。黒引き振袖は、おはしょりをあまりとらず裾を引きずるような状態で着用するのが一般的です。黒引き振袖のほうが白無垢よりもその歴史は古いのです。かつては武家の婚礼衣裳として使われ、江戸後期から昭和初期まではごく一般的な花嫁衣装でした。この黒引き振袖の生地は、関東では縮緬、関西は綸子が使用されることが多くなっています。昔は結婚後、黒引き振袖の長い袂を切って留め袖にしたものです。裾を引きずって着ることから「お引きずり」とも呼ばれています。
クワイヤー
クワイヤーとは、讃美歌・聖歌を歌う聖歌隊のことです。聖歌隊に限定せず、幅広く合唱隊のことをいう場合もあります。しかしもともとはキリスト教聖歌隊に限定されていたのです。別名でクワイアとも呼ばれています。また、チャペルクワイヤーとは、教会で礼拝時に賛美目的で歌われるものです。ゴスペルクワイヤーは、もともとは外に向けて福音宣教目的で歌われるものでした。このクワイヤーの形式としては、テナー・バリトン・バスの3声にリードを加えた男性コーラスや、ソプラノ・アルト・テナー・バスの混声四部合唱などがあります。